こんばんは。昨日は、女子のジュニアグランプリを、日本選手を中心にまるっと見てしまった種子島ぴーです。
ライブだから映像が消えてしまうと思ったのですが、朝起きたらビデオが見られるようになっていました。
ですよね~(笑) 世界中のジュニアスケーターたちの学習もかねての放送だから、深夜や明け方にしか見られないというのは、問題ですよね。
バートンさん、すばらしい!!
今日は、オンタイムでは見ません!!(笑)
さて、日本人選手3名の演技の実況解説を翻訳しようとしたのですが、けっこう時間がかかりそうなので、ざっくり割愛して訳します。
どういういいところを持った選手なのか、伝わればいいなぁと。
男子SP1位。鍵山優真選手
昌磨タイプのすごいスケーター。
Yuma Kagiyama (JPN) | Men Short Program | Courchevel 2019 - YouTube
(大まかな内容)
鍵山優真、16歳。ジュニアグランプリ2シーズン目です。
昨シーズンのジュニアグランプリ カナダ大会で、74.60のパーソナルベストを出しています。
「ピアノコンチェルト 宿命」。
彼の演技を見終えて、いろいろな言葉があふれてきます。
一言でいうなら、「すごい!(ワオ)」。
ほかに表現するとしたら、「素晴らしい」。
柔らかなひざを使ったトリプルアクセルの着氷は、絵に描いたように理想的。
高さとパワーのあるジャンプの衝撃を、脚、ひざ、足首、お尻で吸収していて、本当に美しい。
トリプルループも、素晴らしいパワーとスピードでジャンプし、タイトに体を締めてから、柔らかく流れのあるすばらしい着氷。
美しいジャンプとしかいいようがない。
3つ目のジャンプは、トリプルルッツから、上手に足を引いてトリプルトゥループへ。
ちょっとオーバーローテになったけど、3回転しているのでOK。
プログラムの最後は美しいスピンです。
パワーや動きが、ちょっと宇野昌磨に似ているかも。
将来的には、表現力をさらに磨いていくことになるだろうが。
彼のお父さんは、オリンピックに2回出場していて、スケートの血筋。
若いスケーターを見るのは、本当に楽しい。
プログラムを演じる過程で、どんどん強く、うまくなって、成長していく。
いい点数が出るだろう。
80.61 わ~お!!
彼も驚いています。
チェアリフトの上でこのリアクションです。
(今回のキス&クライは、スキー場のリフトに座っているように見える背景です)
よくやりました。優真が1位です。
女子SP4位。荒木菜那選手
際立つスピードとダイナミックなジャンプ。
Nana Araki (JPN)| Ladies Short Program | Courchevel 2019 - YouTube
(大まかな内容)
荒木菜那、17歳。3回目のジュニアグランプリシーズンです。
63.06のパーソナルベストを、昨シーズンのグランプリシリーズで出しています。
コーチは門奈裕子。音楽は「Destino」.
なんというスピードで滑る選手でしょう!
すばらしいスピードでジャンプやエレメンツをこなすのは、リスクが高くなります。
そうして、すごいスピードで跳んだジャンプは、スケールがとても大きいですね。
コンビネーションジャンプは、ちょっと問題が起きましたが、ジャンプもスピンも、素晴らしいスキルを持っています。
表現面は、まだ伸びる余地があるでしょう。
(コンビネーションジャンプのシーン)
ルッツに入る時のスピードを見てください。
大きなジャンプです。空中での飛距離がすごい。
ルッツの後、すぐに2本目のジャンプにつなげられなかったものの、上体がターンしている間、フリーレッグを氷から離していたので、ダブルトゥループが跳べました。
(*連続ジャンプは、着氷した足と同じ足で踏み切る必要があります)
点数を失うのを逃れました。よく考えたすばらしい決断です。
ダブルアクセルも、ものすごいスピードでジャンプに入り、飛距離がとても出ています。
本当に美しいジャンプ。
最後のジャンプはループ。少し回転不足かも。クリーンではなかったが、ジャッジはOK。
最後はレベル4のレイバックスピン。とても安定しています。
日本とロシアのスケーターの基本的なスケーティングスキルは、とてもしっかりしています。
ちょっとしたミスはあっても、基礎点が高いです。
58.83点。現時点で3位に入りました。(SP最終4位)
女子シングルSP6位 川畑和愛選手
実力ある美しいスケーター。
Tomoe Kawabata (JPN)| Ladies Short Program | Courchevel 2019 - YouTube
(大まかな内容)
トモは17歳。愛知県日進市の出身。
ジュニアグランプリ2シーズン目。コーチは樋口豊です。
昨年のグランプリシリーズで、66.85のパーソナルベストを出しています。
コリオグラファーは、ステファン・ランビエール。
Spは、ヨハンシュトラウスの「美しき青きドナウ」です。
ちょっと残念な演技でしたね。
彼女は、並外れたスケーターで、スピードがあり、2、3回のストロークでアイスリンクをカバーできます。
大きなジャンプ、スピンも素晴らしく、音楽と気持ちよく響きあう美しいスケーティング。
ちょっとしたミスが、大会では高くつきます。
姿勢が美しいスケーターです。
ダブルアクセルは、スピードのある入りから跳びあがって、流れるような美しい着氷からの方向転換。
トリプルルッツは、とてもいいですが、着氷でぐらついて、次のトゥループがパンクしてダブルになってしまいました。
このミスは、高くつきます。
それでも尚、すばらしい演技でした。
才能があって、美しいスケーターです。
彼女、ちょっとがっかりしているようですね。
点数を失った箇所がありましたから。
でも、彼女のクオリティは高いので、それでも高いスコアが出ると思います。
57.75でSP6位。
この選手に拍手を送りたい。
キプロス共和国のジョージア・イザベラ選手
昨夜、とても印象に残った選手がいました。
キプロス共和国のGiorgia Isabella SECHI選手です。
演技が始まる前に、彼女のパーソナルベストが18点台と聞いて、解説の間違いかなと思いました。
でも、今回の大会でのSPの点数も、15.94点でした。
ジャンプは、ダブルアクセルと、ダブルループ、ダブルフリップ+1回転。
すべてに減点がついていました。
ステップは、そろり、そろり、スピンはレベル1。
でも、「この大会で一番勇気があるのは、彼女なんじゃないか」と思いました。
自分とは段違いの実力を持った選手たちに混じって大会に出るのって、すごく怖いことなんです。(ちょっと経験者)
キプロスのスケート人口が何人なのかわかりませんが、
経験のあるコーチも、お手本を見せてくれる先輩スケーターもいないんだと思う。
それでも、キプロスのフィギュアスケートの第一歩を切り開く人として、こんな怖い国際大会に出てきて演技をするなんて。
すごいよ!! 強いよ!!
そうそう、ベルギーの男子シングルのヨリック・ヘンドリックス選手が、先日、引退を発表しました。
10年以上にわたって孤軍奮闘していたヘンドリックス選手に、敬意を表したいと思います。