こんばんは。男子のフィギュアと聞くと、ついつい見てしまう種子島ぴーです。
いつものようにヘロヘロですが、とてもすばらしかったので
印象に残った演技だけあげていきます。
まず解説のテッド・バートンさんによると、
タリンはハイテク都市で、
「ワールドトップ10のエレクトリック・シティ」だそうです。
今回の男子SPは、1位から12位くらいまでが接戦です。
みんながいい演技をしたということであり、
みんなに表彰台のチャンスがあるとも言えます。
佐藤駿選手
まず、第4グループのトップは、映画『ロシュフォールの恋人たち』より『キャラバンの到着』を滑った佐藤駿選手。
トリプルアクセルは、2回転でパンクしたのかと思うほど、空中で余裕がありました。すばらしい!!
3Lz+3Tのコンビネーションも、ふんわり。
軸が少し傾いても、空中で修正できるからすごい。
「すばらしい演技でした。駿は、カジュアルに演じながら、しかし自信を持って滑っていました。すばらしい流れ、ソフトで安定した膝。傑出した演技でした。
全体にスピードがあり、スピンをのぞいてノーミスに見えました。たぶん、スピンのポジションが…。
全体的には、スケーティング技術は将来有望で、ジャンプ技術は、とてもすばらしい。
なぜこの若者がトリノで開催されたグランプリファイナルで優勝したか、わかりますよね」(バートンさん解説一部。以下、耳に乗った部分のみ訳します)。
リンクの出口を間違えて、走る姿がかわいかった。
キスアンドクライでは、「あー、やっちゃったー」という表情で日下コーチと話していました。
点数が出る前に、「きちんと背筋をのばして座ろう」みたいな合図を送る日下コーチ。二人とも素敵なので、観察してしまいました。
79.30で暫定首位に立ちました。
スティーブン・ゴゴレフ
♪ズンチャッチャ♪のワルツに乗って♡、昨年のジュニアグランプリ金メダリストのゴゴレフ登場。
シーズン前半は、棄権した大会もあったような、なかったような。今大会で、トップに返り咲くか??
軽やかな3ルッツ3トゥのコンビは大きく加点。
しかし、アクセルがパンクして2回転に。
ループもキメ!!…たけど、ステップとスピンのレベルが…
うーん。ロシア語が話せるので、ラファ親父がものすごく饒舌に説教していると思ったら、励ましていたらしい。
「キスアンドクライで頭を抱えています。たぶん、トリプルアクセルがシングルアクセルになったので、がっかりしたのでしょう(2Aで減点)。
昨シーズンは怪我をしましたが、多くのものを得ました。さらに成熟したスケーターになりましたね。
が、できるはずの3Aがパンクしてシングルになってしまいました。しかし、この年齢の若いスケーターはみんな、成長して様々なことが変化するため、忍耐が必要です。いつか安定するでしょう」
67.27で、暫定 9位。なんということだ!!
アンドレイ・モザレフ
『アイ・ウィル・ネバー・フォーゲッチュー』を、情感たっぷりに演じたモザレフ。
一段とうまくなっている!!
演技に溶け込んだループ。アクセルもキレキレ。
コンビネーションスピンもレベル4。
3Lz+3Tの回転が速く、4回転+4回転を跳んだかと思って、テクニカルボードを確認しちゃいました。
「この若者は、忍耐力があってとても正確、能力に疑う余地はありません。
ロシアの同胞ワリエワも、観戦しています。(☜客席に投げキッスしてたけど、誰に?マリエワに?)。グランプリ、特にサランスカ大会では、SPは少し残念な演技になってしまいましたが、ここで戻してきました。グランプリシリーズ2大会、ファイナルで銀メダル、ロシアの国内2大会、そしてここジュニア世界選手権と、彼にとっては長いシーズンでしたが、今夜のSPプログラムはすばらしかった。
スプレッドイーグルから楽々と跳んだアクセル。着氷のスピードもありました。アメージング。彼は、感情が高ぶらないスケーターというか、演技中に動じることがありません」(バートン解説で、覚えている内容)
84.31のシーズンベストで、佐藤駿選手の上にいってしまいました。
アダム・シャオ・ヒム・ファ
4回転ジャンパーだけあって、3回転ジャンプもアクセル以外はすばらしいです。
ルッツとトゥループのコンビは◎ループも◎。
3Aで前傾しますが、こらえました。が、マイナスされたようです。
いい演技だったと喜んでいたアダムとジュベールでしたが、
74.61で7位と表示されると、師匠自ら能面のような顔に。
しかし、フリーで4回転をマックスで跳んで、追い上げると思います。
ダニール・グラスール
「グラスールと言えば、ブノワ・リショー」と言われるほどのハマりプロ『アマデウス』。
魅力的なスケーターですが、リショーさんのプロに、そうとう助けられていると思います。
アクセルとループは美しく決まりましたが、
ルッツとトゥのコンビネーションの着氷が、「ん?」。
「今シーズン、私がもっとも好きなプログラムは何かと聞いた人がいましたが、これがその一つです。プロの最初からは動かず、1点にとどまって、腕だけを音楽に合わせて動かす。とても美しく設計されたブログラム。いつも思わず『アイタタタ』と言ってしまう難しいポジションのスピン。すごい柔軟性です。アクセルは、空中でまっすぐでタイト。流れがあってスプレッドイーグルへ。ループもノープロブレム。グレートジョブ。グレートジョブ」(バートン解説で耳に残っているもの)
78.91で暫定3位に。トップを狙っていたので、本人はうれしそうではありませんでした。
鍵山優真
今日もやってくれるでしょう!!と期待が高まる鍵山優真。
ピアノ協奏曲『宿命』は、本当にドラマチックで素敵な選曲。
それまでの選手を見ていて、ループは加点がつきにくいなぁと感じていましたが、優真だけすごい加点!!さすがだ!!
3Aは、すごい流れと幅。
見てるこちらが、緊張して息ができません(笑)
3Lz+3Tは、ルッツのエッジに「!」が付いたようですが、全然わかりませんでした。
終わって、本人も心臓に手を当てて、「ふーっ」と息を吐いていました。
「優真による、なんとすばらしい演技だったでしょうか。
滞空時間と幅が、とんでもなくすばらしかった。
回転は同じでも、着氷してから後ろに流れるスピードがすごい。コントロール不能になることはなく、楽々と演技をしているように見えます。
アクセルは美しいとしか言いようがなく、スピンはタイトで、小さな円を描いています。(軸がぶれていない)。16歳ですが、彼を北京オリンピックで目にしても驚きません」(バートン解説一部)
85.82で、トップに立ちました。
コーチに頭をなでられるのを見て、「ふふ。頭をなでなでするのは、日本人特有なのか?」(バートンさん)
ペーター・グメンニク
おぉ、グランプリ大会の頃よりも、身長伸びてる??
なんか、大きいよ!!
マキシム・ロドリゲスのこの曲、このプロ、大好きなのですが、
身長が伸びたせいか、ジャンプに苦戦気味でした。
でも、その分、ストレッチして存分に体を使った表現が、素晴らしすぎる!!
今後、ますます化けそうな予感。
7位ですが、トップとの点差は少ないです。
アレクサンダー・セレブコ
前にも書いたことがありますが、動きがとても洗練されている選手です。
何気ない動きやステップに、目が釘付けに。
ジャンプもノーミス。トリプルアクセルは、幅がありました。
ループも流れがあり、スピンのスピードも速い、速い。
こんなにうまかったっけ??
「すばらしい。母国開催で、家族や友人の前で滑るのは簡単なことではありません。恐怖で固まってしまうスケーターもいます。
しかし、彼は、逆にインスパイアされたようです。クリーンに滑っただけでなく、表現もすばらしかった。スケーティング技術、スピン技術…評判を上げました。間違いなくいい点数が出るでしょう」(バートン解説で言っていたような内容)
80.87でニューシーズンベスト。暫定3位です。これは予想外でした。
アンドリュー・トルガシェフ
ふ、ふつくしい。
18歳なので、ジュニアというより美青年。
前半の繊細さと正確さ。後半のスピードとキレ。
ピアノの音と一体化した、すーーーばらしい演技でした。
「この2年間、彼を見てきた中で、最高のSPでした。エネルギーと自信に満ちていました。スピードと攻めのコリオ、すべてがよかった。変化を見せ、成長しているスケーターです。いつもはキス&クライでがっかりして、『何が悪いんだろう』と悩んでいましたが、今日は違います。壁を越えました」(バートンさん)
最終滑走の81.50で、SP3位です。
これも、うれしい予想外でした。
SPの結果
私が今日、印象に残ったのは、1位から5位までの選手です。
ジュニアとは思えない、成熟したプロの滑りで、大いに試合を楽しませていただきました。
混戦なので、フリーで勝敗が決まることになります。
私の予想は、フリーも安定している鍵山優真、アンドレイ・モザレフ、佐藤俊の3選手が台乗りすると思います。
でも、トルガシェフとセレブコが、フリーでも完璧な演技をしたら、私は心底驚いて喜んで感服すると思います。
余談ですが、マヨロフはますますお兄さんにそっくりになっていて、
見分けがつきませんでした。
ヘロヘロなので、内容に間違いがある可能性が高いですが、
気が付いた方は、気が付かないふりをして寝てください(笑)。
おやすみなさい。