オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

ロシア選手権男子は予想外の展開に&アリエフSP実況翻訳

ロシア選手権開幕

こんばんはー。全日本選手権が終わり、早くケージ・タナカについて書きたい種子島ぴーです。

しかし、残念ながら、ロシア選手権が始まってしまいました!!(笑)

というか、今日の夕方時間があったので、男子spを見てしまいました。

 

重鎮もかけつけ…

f:id:tanegashimapi:20191226221301j:plain

こんなにアップにする必要もなかったアレクセイ・ミーシン

f:id:tanegashimapi:20191226221308j:plain

タマラ先生も

f:id:tanegashimapi:20191226222617j:plain

タラソワ女史の隣は、ヤグディンではなくマキシム・トランコフに

しかし、今年はロシア放送が、アメリカ人のバートンさんをコメンテーターに採用しました。

f:id:tanegashimapi:20191226221232j:plain

ジュニアグランプリの解説でもおなじみのテッド・バートン氏

コリヤダ君、出場なし。アリエフは?

注目の男子は、エース ミハイル・コリヤダ君の復活が間に合わず。

しかし、鼻は怖いですから、無理しないで完治させてほしいです。

 

そして、グランプリファイナルで、脚を怪我したのか?

メンタルは大丈夫か?と心配だったアリエフですが、
登場しました~

f:id:tanegashimapi:20191226221150j:plain

コリヤダ君が不在なので、一番の人気者かな?

コリヤダ君がいないとなれば、

アリエフ、ラズキン、ヴォロノフ、サマリンあたりの戦いになるのかなぁと思いませんか?

しかし、ショートを終えての順位は、

1位 マカール・イグナトフ 88.88
2位 アンドレイ・モザレフ 88.34
3位 ピーター・グメンニク 88.06

となっております。


4位 ドミトリー・アリエフ 87.35
5位 アンドレイ・ラズキン 85.56
6位 アントン・シュレポフ 81.17
7位 ダニール・サムソノフ 80.88
8位 アレクサンドル・サマリン  80.68
9位 セルゲイ・ヴォロノフ 79.61

 

上位3人は 

1位のイグナトフは、アリエフと同じ、ルカ兄貴門下です。
ロステレコム杯で銅メダルだった選手です。

 

f:id:tanegashimapi:20191226221212j:plain


4S+3Tのビッグ・コンビネーションを跳んで、

4Tはステップアウトしましたが、

アクセルは余裕の高さがありました。

コンビネーションが決まったのと、

表現力が決め手だったと思います。

 

あの風貌ながら、門下生にはエモーショナルなプログラムを滑らせるルカ兄貴。

f:id:tanegashimapi:20191226221250j:plain

ふっふっふっ、次は俺の時代だ。

イグナトフも、美しいプログラムを情感たっぷりに演じました。

美男子なので、次、キマスね(笑)

すでに客席には、熱心なファンの姿がありました。

 

2位のアンドレイ・モザレフは、

ジュニアグランプリファイナルで、

ジュニアとは思えない風格ある滑りを見せた選手。

 

f:id:tanegashimapi:20191226221241j:plain

遠目には、20代後半に見えるときが…

ジャンプ構成は、4T、3A 。

ルッツとトゥループのコンビネーションが詰まり気味だった以外、

一番クリーンに近い滑りをしたと思います。

 

3位のピーター・グメンニクも、

ジュニアグランプリで鮮烈な印象を残した選手です。

 

f:id:tanegashimapi:20191226221213j:plain

リプニツカヤを思い起こさせる衣装

出だしからキレキレで、リプレイを見たコーチが笑っちゃうくらい気合が入っていました。

高さのある4回転サルコウとトリプルアクセルをキレイに跳び、3回転ルッツとループはフリーレッグがタッチしてしまいましたが、

ものすごい気合でジャンプをまとめました。

反動で、最後の方は疲れが見えましたが、ジュニアですからね。

 

注目の選手たちは

優勝候補のアレクサンドル・サマリンは、どこへ行ったかといいますと、

 

f:id:tanegashimapi:20191226221222j:plain

 

得点源の冒頭4回転ルッツのコンビネーションが、着氷で後ろに重心が乗ってしまい失敗。

続く4Tも、着氷が乱れて失敗。アクセルも、着氷が乱れて失敗。

すべてのジャンプでステップアウトしてしまいました。

コンビネーションを跳んでいなかったと思います。

表現面でも、無色透明だったと思います。

 

セルゲイ・ヴォロノフさんは、冒頭の4T+2Tを着氷。

 

f:id:tanegashimapi:20191226230926j:plain

 

長年にわたり、決めるときは決めるヴォロノフは、

本当に“漢”ですね。

3Lz は、踏ん張り気味、3Aは飛びあがる方向を間違えたかな。

両足着氷になってしまいました。

バートンさんは、「クイーンの『Somebody to Love』は、とても力強いプログラム。氷のカバー率もいい。アクセルがもったいなかった」と。

 

かわいいダニール・サムソノフ君は、

 

f:id:tanegashimapi:20191226221231j:plain

 

すごく元気で、ものすごいスピードでリンクを駆け回り、勢いあり!!

が、勢いあまって…という感じで、

4回転ルッツはステップアウト。

トリプルアクセルで転倒。

最後、頑張って3Lzに3Tをつけましたが、しょんぼり。

私は、サムソノフ君がしょんぼりする様子が、けっこう好き。

というか、可愛すぎる。

 

ジャンプを失敗したときの、

エテリコーチの失望のリアクションが怖かったけれど、

孫のめんどうをみるかのようなデュダコフ爺さんコーチが、いろいろと世話を焼いてあげていました。

 

f:id:tanegashimapi:20191226222630j:plain

グレイヘンガウス兄さんとデュダコフ爺さん

バートンさん解説は、「スピンのスピードが素晴らしい。ポジションもいい。ステップのすばらしいカウンター。もともと、彼が自分自身に設定したバーが高いのだろう。がっかりしないで、これも一つの成長プロセスだから」と。

 

シーズン後半に力を発揮するアンドレイ・ラズキンは…

 

f:id:tanegashimapi:20191226221249j:plain

 

シーズン前半とは見違えるような仕上がり。

きれーな4回転トゥを跳び、トリプルアクセルはステップアウト気味、コンビネーションのルッツは2回転になったものの3Tを付けてしのぎました。


バートンさんも、「エネルギーを感じる」と何度も言っていました。

「音楽にあっている。とても集中している。3回転ルッツは、ポップしてしまったが、プログラム全体としては、すばらしい。いい点数が出るだろう」と。

現在5位です。

 

ドミトリー・アリエフSP解説翻訳

ということで、現在4位のアリエフのテッド・バートンさん実況解説を訳します。

全国のジーマファンのみなさんと共に、演技を振り返ってまいりましょう!!

 

f:id:tanegashimapi:20191226221104j:plain


次のスケーターは、101.49のパーソナルベストを持っています。

「ロックオペラ モーツァルト」で滑ります。

(演技中は無言)

わーお。テクニカルポイントは、現時点で2位です。

しかし、この若者は、音楽と感情でつながる能力がとてもうまくなっています。

彼は、情熱的なパフォーマー。

ジュニアの頃を知っていますが、これほどではありませんでした。

しかし、今はこのように素晴らしい。

音楽と積極的につながろうとする演技が気に入りました。

すごくいいですね。

すべての要素が(作品に)すばらしく効いています。

 

f:id:tanegashimapi:20191226221130j:plain


(会場から声援。「ジーマ!」「ジーマ!」。手を振るアリエフ。)


間違いなく、すべてを兼ね備えた選手になるでしょう。

とてもいい演技でした。

技術的には、トリプルアクセルに少し問題がありましたが、大したことはありません。

レベルの高い演技を楽しませてもらいました。

 

今まで彼を見てきていない方には、

私が何を言っているか理解しがたいと思いますが…

キャリアの初期の頃は、彼は、これほどまでの音楽性はありませんでした。

ほとんどの若い男子選手はそうですが。

*そうなんです!!ジュニアの頃は、それほどエモーショナルな滑りはしていませんでした。

 

f:id:tanegashimapi:20191226221122j:plain

 

ここでトップに立つでしょうか? ビデオで振り返りましょう。

これはトリプルルッツ。詰まっていません。

十分にフリーレッグを引いて、トリプルトゥ。

ブレードの使い方も正しいです。

あぁ、フリーレッグを着くのが少し早かったかもしれません。

しかし、大したことではありません。


そして、4回転トゥ。着氷で踏ん張りました。

ちょっぴり苦戦しましたが、跳びました。

しかし、トリプルアクセルを見ると、跳び上がるときに左足が横滑りしています。

このため、高さはありましたが、空中でスピードが出ませんでした。

着氷時にスピードがなかった理由です。

しかし、踏ん張る強さはありました。

 

ステップシークエンスは、攻めています。

腕の広げ方も美しいです。

 

f:id:tanegashimapi:20191226221113j:plain


この青年の進歩はすばらしいです。

見てください。演技に集中しています。

最後まで、パッションがあります。

 

f:id:tanegashimapi:20191226221148j:plain

帝政ロシア時代の小説に出てくる人のような風貌になっていくアリエフ。

と、絶賛されていましたが、点数のほうは………87.35
4位ですね。

「大したことはありません」を連呼された割には、そこそこ点が伸びていません(笑)。

バートンさんは、悪いところよりもいいところに目を向ける方ですからね。せっかく、ロシアから招かれたわけですし。

 

しかし、点数は、ものすごい団子状態です。

1位 マカール・イグナトフ 88.88
2位 アンドレイ・モザレフ 88.34
3位 ピーター・グメンニク 88.06

4位 ドミトリー・アリエフ 87.35
5位 アンドレイ・ラズキン 85.56
6位 アントン・シュレポフ 81.17
7位 ダニール・サムソノフ 80.88
8位 アレクサンドル・サマリン  80.68
9位 セルゲイ・ヴォロノフ 79.61

 

フリーですべてが決まると言っていいでしょう。

サマリンが、4回転ルッツのコンビネーションを決めたら、それでもうすべてが決定かもしれません。

アリエフも、同門のイグナトフに負けるわけにはいきません。

ラズキンも、ミスの少ない演技でまとめてくると思います。

そして、いい結果を出しても、世界選手権の選考では冷遇されがちなヴォロノフ選手のフリーやいかに!!