オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

ロシアの話題。現実と別の世界を見ているような。

こんにちは。種子島ぴーです。

今シーズン、ロシアのスケーターを国際大会で見ることはないと思いますが、

大好きなコリヤダ君やアリエフの動向は、いつも追っています。

彼らの新シーズンがしあわせなものになることを、願ってやみません。

 

 

さて、ロシア方面の話題で、最近気になっていたことをいくつか。

 

ワリエワドーピング問題の行方

北京オリンピックでのワリエワ選手のドーピング検査陽性問題。

ロシアのウクライナ侵攻で、うやむやになっていました。この問題がクリアにならなければ、団体戦のメダルが日本に授与されることはなく、メダルの色も未定のままです。

 

 

問題が解決されなければ、戦争が終結しても、ロシアがISUの国際大会に復帰することはないでしょう。

何か進展はあったのでしょうか?

 

20日に、ISUから出されたコメントによると、

  • WADA(世界ドーピング機関)による調査はストップしている。
  • なぜなら、ロシア国内の調査機関(RUSADA)からの調査結果を待っているから。

 

ということで、ロシアが動かなければどうにもできないみたいなので、事実上の凍結なんでしょうか・・・

解決までに数年はかかる気がするし、解決されない予感もします。

 

でも、オリンピックのメダルを手にしなければ、前に進めない(スケート人生にすっきり区切りを付けられない)選手もいると思うので、

どこかで決断して、オリンピックメダルを授与してあげてほしいと、切に願います。

 

ワリエワ案件をトリガーに、年齢制限引き上げへ

また、長年議論されてきたシニアの年齢制限問題が、ワリエワ選手の件をきっかけに、いよいよ実行に移されそうです。

おそらく、「最低年齢を15歳から17歳に引き上げる」可能性が大。

 

 

提案では、今シーズンは現行通り15歳で、2023-24年シーズンは16歳以上、2024-25年シーズン以降は17歳に引き上げる、段階的な変更となっています。

 

次のミラノ冬季オリンピック時点では、17歳です。

 

なぜ17歳なのか?

わかりません。17歳、18歳で、体型が大きく変化する女性もいます。

 

ISUの提案で引用された医療報告書では、「燃え尽き症候群、摂食障害、怪我の長期的影響」など、若いエリートスケーターに関連する身体的および心理的懸念に焦点を当てているということです。

 

体型の変化だけが問題ではなく、心身の健康全般を考えた提案であると。

「ジャンプが跳びやすい体型だからずるい」ということではなく、「若いスケーターを守る」という観点からの議論ですね。

 

各国の思惑も絡みながらの決定がなされると思います。

 

ちなみに、北京オリンピックに出場したエテリ組女子スケーターの中で、

ワリエワは当時15歳でしたが、トゥルソワとシェルバコワは17歳でした。

 

戦争とバカンスのあいだで

最近、ロシアのスター選手たちが海外でバカンスを楽しむ様子が、やたらとインスタにアップされています。

 

批判の対象になると嫌なので、写真はアップしません。

 

ワリエワ、トゥルソワ、コンドラチュク、クビィテラシヴィリ、ザギトワ、メドベージェワ、アリエフ、イグナトフ、サマリン、シニツィナ、カツラポスetc.

 

ミーシン巨匠方面は、新プロづくりに入っている印象ですが、

エテリ組、ルカ兄貴&スヴェトラーナ方面は、アイスショーの合間に羽を伸ばしている印象です。

 

目的地は、モルジブ、エジプト、ドバイetc.

パラグライダー、ラクダの背に乗って砂漠紀行、ヨットでクルーズ、カクテルパーティetc.

 

こんな豪勢な旅行費用は、どこから出ているのだろうかと思ったりしますが、

アイスショーで稼いだり、スポンサー料もありますしね。

 

モスクワ発ドバイ行の便はリーズナブルみたいなので、

日本からグアム旅行に行く感覚なのかもしれません(憶測です)。

 

非難する気は、まったくないです。

 

過酷なオリンピックシーズンを終えて、リフレッシュしてほしいと思うし、

アリエフがいい精神状態で新シーズンに入ってくれたらいいなと思います。

 

一方で感じる違和感。

 

Netflixで配信が始まったウクライナのドラマ『Servant of the People(国民のしもべ)』。

ゼレンスキー大統領が俳優時代に主演した有名なドラマですが、

冒頭で、主人公が自転車に乗って街中を走っていくシーンがありました。

 

その街並みが、今はもうことごとく破壊されてしまった、ニュースで見る廃墟なので、何とも言えない気持ちになってしまいました。

 

また、「ワールド・フイギュア・スケーティング№95」に掲載されていた、世界選手権ウクライナ代表のインタビューを読むと、

 

 

突然、自分たちの国が戦争を仕掛けられ、意味不明な言いがかりを付けられて爆撃され、目の前にいた人が死んでしまう。というような、ホラーの世界に放り込まれて、「自分たちに氷の上に立つ力が残っているかもわからなかった」と。

 

さらに、報道でロシア兵の家族が、「訓練と聞いてウクライナに行ったのに、戦争に駆り出されて行方不明になった。彼はスポーツ選手だったのに」と話すのを聞いて、

同じ国のアスリートなのに、ドバイ旅行と戦死が同時進行で起こっていることを奇妙に感じました。

 

もちろん、ロシアのスケーターたちが戦争に行くなどということは、あってはならないことだけれど。

 

エテリはなぜ海外に行けるのか

きのう、エテリコーチのインスタストーリーで、ブノワ・リショーに振り付け指導されている娘のダイアナ・デイビス&グレブ・スモルキンと、エテリ・トゥトベリーゼを見ました。

場所は、米国のボストン・スケーティング・クラブです。

 

批判の対象になると嫌なので、写真はアップしません。

 

リショーさんは元アイスダンサーなので、男性パートをやってみせながらの指導で、素敵なコリオが出来上がっていく雰囲気が伝わってきました。

 

率直な感想として、「エテリって米国に入国できるんだ?!」と。

考えてみれば、入国禁止リストに入っていなければ、ロシアから米国に入ることもできるし、米国からロシアに入ることもできますよね。

ダイアナ・デイビスは、米国生まれですしね。

 

ロシア関連のニュースを見るたびに、現実と元のままの世界が、完全に分離されているように感じます。

華やかなバカンス、アイスショー、新シーズン。そして、焼け野原と死と核爆弾。

 

以上、まとまりのない内容ですが、久しぶりにロシア関連の話題でした。


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