ドーピング違反で選手資格停止処分を受けたカミラ・ワリエワが、
ロシアのナショナルチームから除外されました。
ロシアは、毎年、ナショナルチームのメンバーを選抜して発表し、
その中から、グランプリシリーズや各種国際大会への派遣が行われてきました。
アリエフやコリヤダ君がメンバーから外されたときは、
かなりがっかりしたのを憶えています。
現在、ロシアは国際大会への出場が禁止されているので、
何のために発表されたのか…
突然、ロシアの国際大会復帰が許可される可能性に備えているのか。
もしくは、ロシア独自のグランプリシリーズ的大会に、
参加できるできないの基準かも。
先日のNHKスペシャルや最近のロシア国内大会を見ても、
“ワリエワ後”はすでに育っており、ワリエワがいなくても、
ロシアとしては、痛くもかゆくもないと思われます。
しかも、国際大会に復帰するには、IOC、ISUの“ルール”に従う必要があり、
ワリエワに対する処罰の姿勢を示すことは、必須。
15歳の少女が自分でドーピングすることを決め、薬を調達したと信じる人はいませんが、これにて一件落着にするのかな。
まさに、“とかげの尻尾切り”。
彼女がスポーツ仲裁裁判所(CAS)に処分を軽減してもらえる可能性があるとすれば、「禁止薬物がどのようにして体内に入ったのか」を説明、証明するしか道はないと思われます。
強制的に飲まされたとか、誰かの指示で飲んでいた等。
しかし、彼女が真実を話すことは許されないだろうし、
チームの担当医師や薬剤師的な人が表に現れるわけもない。
現時点では、「錠剤を砕かなくては飲めない病気のお祖父ちゃんが、要冷蔵の苺デザートを、錠剤を砕いたまな板で調理した際に混入し、厳格に体重管理をされている孫娘が、数日にわたって大量に食べ続けたために陽性反応が出た」と、すべてはワリエワファミリーで完結しているのである。
ワリエワは、「すでにサンボ70のフルスタリヌイ(エテリのところ)での練習をやめた」という情報もある。
エテリの指導が受けられないとか、ナショナルチームのエリート合宿に参加できないとか、国家の支援が受けられないとか、マイナスはいろいろありそうですが、
プーチン氏と何度も“謁見”している彼女が、ひどい扱いを受けるとも思えない。
中国のアイスショーで主演する計画があるとも報道されているし、
国内のアイスショーにもひっぱりだこ。
将来的に、政治の道に進む予感もある。
北京オリンピックの団体戦メダル、欧州選手権、2022年ロシア選手権の金メダルを剥奪された一方で、富と名声は手に入れた気がします。
ワリエワドーピング事件は、このままうやむやに決着しそうではあるが、
せめて、カナダ頑張れ!
団体戦の銅メダルをとつかんでくれ!
と思う。