ソチオリンピックで女子金メダルを獲った、
ロシアのアデリナ・ソトニコワが、
「当時、ドーピング検査で陽性判定を受けた」と発言し、物議をかもしています。
「ドーピングを認めたのか?」
「金メダルはく奪か?」と思いそうですが、
自分を危険にさらす発言を彼女がするわけもなく…。
実際には、ワリエワのドーピング話の流れから、
「自分もドーピング検査で陽性反応が出たと言われ、審問を受ける予定だったけど、『もう一つの検体を調べたら問題がなかった』と言われ、審問はなくなった」と言っただけみたい。
ドーピングを調べる検体にはAとBの2つがあって、
A検体で陽性だったら、B検体を分析します。
ワリエワの場合は、「A検体は陽性ですが、B検体は調べません」状態で、
長らくもめましたよね。
結果は今も、藪の中。
ソトニコワは、「ワリエワも、B検体を調べたら大丈夫じゃね?」と言ってあげたかったのかな。知らんけど。
ただ、私は全然驚きませんでした。
何年か前に、「ソチオリンピックに出場したロシア選手の150人ほどが、ドーピングに違反していた。メダルを獲った選手も含まれていた」というロシアの報道を目にしていたからです。
そのとき、ソトニコワの顔が浮かんだんですよね。
そして、ソトニコワの話題から、久しぶりに、
ソチオリンピックのいろいろな記憶がよみがえってきました。
以下、私の個人的な記憶なので、
不快に思われる方がいたらスルーしてください。
ソチオリンピックシーズンの数年前、、
浅田真央さんを指導していたタラソワコーチが、
「真央ほど根気よく、たくさん練習できるロシアの選手はいない」と、嘆いていました。
が、気が付けば、長時間、高難度ジャンプを繰り返し練習できるスタミナを、
エテリ組女子を中心に身に着けていました。
私は、真央さんに憧れてロシア女子が熱心に練習するようになったのだと思っていましたが、よくよく考えると…それだけだったのだろうか?
そして、ソチオリンピック女子シングルの表彰台争いで覚えているのは、
オリンピックシーズンの前の年くらいに復帰したキム・ヨナが、
なんだかまたPCSモリモリでトップ争いに加わったこと。
当時は、キム・ヨナもいろいろとささやかれていたので、
ソトニコワvsヨナでロシアと韓国が金メダル論争をしていた時も、
お互いにバラされたくないこともあるだろうから、
スポーツ仲裁裁判所に訴えることはないだろうと思いました。
そして、ロシア女子のエースは、ソトニコワではなく、リプニツカヤでしたよね。
SPのジャンプミスで、浅田真央さんの金メダルの可能性は消え、
金メダルの筆頭候補だったロシアのユリヤ・リプニツカヤも、
団体戦の疲れから個人戦で失速。
個人戦の前に団体戦に出される選手の不公平さに、
激怒した記憶があります。
で、「キム・ヨナ二連覇か?」みたいな空気が漂い、
私は震え上がりました。
そして、フリーで圧巻の「ラフマニノフ」を滑った浅田真央の点数(150点台が出ると思ったが142.75)をあざ笑うかのように、女子最終グループの得点が爆上がり。
ソトニコワの音楽さえも思い出せない演技に、
約150点が与えられたときは、びっくりしました。
ショートトップのキム・ヨナを上回らせようという意図が感じられましたが、
低レベルの観客になり下がっていた私は、「それもありかな」と(笑)
そして、印象の薄かったキム・ヨナの演技にも、
浅田真央のラフマニノフを上回る点数が付けられ、私は憤慨しましたよ。
しかし、わずかにソトニコワを下回り、ソトニコワの金メダルが確定しました。
当時の印象は、技術点のソトニコワ vs PCSのヨナでしたが、
改めてフリーの演技を見たら、
これは、ソトニコワのほうが明らかに上ですね。
すべてのエレメンツにキレがあり、快心の演技だと思います。
機械的ではなく、美しさもあります。
曲は、「序奏とロンド・カプリチオーソ」。
まったく覚えていませんでした
キム・ヨナの曲は、「アディオスノニーノ」でした。
こちらも、まったく覚えていませんでした。
全体的に、疲れて覇気がないように見えます。(ファンの方、すみません)
韓国の人たちが、「ヨナの金メダルをソトニコワが奪った」と激怒していましたが、
当時も今も、奪われたとは感じられませんでした。
今回、ソトニコワの発言で、
韓国のファンが再び色めき立っていますが、
金メダルはく奪にはならないと思います。
なんといっても、B検体で“シロ”判定が出ていますから。
でもね。ソチオリンピックの後、
ロシアの組織的なドーピング隠ぺいの手口が暴かれましたよね。
検体を部屋の中ですり替える方法も暴露されました。
ということで、真相は闇の中ですたい。