オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

GP中国杯女子フリーのハイライトは、渡辺選手と吉田選手

こんばんは。中国杯が終わって時間が経ちましたが、

女子フリーの感想をメモります。

(フリー当日に書きかけていたものです。男子フリーが始まって、タイミングを逸しました)

 

さて、GP中国杯女子フリー。

中国代表2人がSPで気概を見せ、

キム・イェリム、クラコワ、マデリン・シザースが第1グループに入るという、

思いがけない展開でした。

 

第二グループのトップは、中国のアン・シャンイー。

ブノワ・リショー氏振付(であることが明白すぎる)『Lara and My Torment』。

キム・ヨナがアイドルだというだけあって、

ジャンプやスピンに、キム・ヨナ味を感じます。

昨日のSPでは、すごい集中力だったのに、

今日は、元気がなかったし、ものすごい態勢の転倒が2度ありました。

2回目の転倒は頭を打ったように見えて、鼻血が出ていないか確認するしぐさも。

どこか怪我しているのではないでしょうか。

後半の曲が、『メアトルメンタプロペラーテ! 』なのですが、

曲のつなぎ方に、毎回、違和感あり。

フリーは最下位になってしまいました。

 

続いて、中国代表のホンイー・チェン。

中国ではとても人気があります。

たおやかで、中国の美人画から抜け出してきたようなスケーター。

曲も『月半小夜曲』という香港歌手のヒット曲(河合奈保子さんのカバーらしい)なのですが、ピアノの演奏で淡々と1曲聞かされると不思議な選曲。

 

中国代表女子3人は、SPですばらしい演技と競い合いを見せてくれたのですが、

ホンイー選手も、フリーは脚に来てしまったのでしょうか。回転不足が多くて残念でした。

 

続いて、ニーナ・ペトロキナ。

確実に着実に、実力を上げているエストニア代表です。

個性は強くないのですが、姿勢が美しく、ジャンプも力強いです。

私は、元ロシア代表のソトニコワを連想します。

 

そして、吉田陽菜選手の『鶴』。

 

 

冒頭に宣言通り、3Aを入れてきました。

降りた!!ちょっとステップアウトしましたが、ほぼOKでしょう(q付きました)。

 

そして、すべてがキレキレで気高い。まさに雪中の鶴のよう。

♪バタバタバタという羽音と共に始まるステップは、ゾーンに入っていたと思う。

息を殺して見入っていた観客から、フィニッシュと共に「キャー」の歓声。

スケート・アメリカで見たときと、まったく違う印象でした。

 

 

ISU解説のマーク・ヘンレッティさんが、「ハナ・ヨシダのSPは、私のお気に入り。今大会でベストな構成の一つで、他のプログラムとは違います」と。

そうなんですよ。私も、初めて『Koo Koo Fun』を見たとき、すごく惹かれました。

衣装が洗練されたバージョンになりましたが、村元哉中ちゃんの昔のカラフルな色の衣装を借りて滑ったときのが好きだなぁ。衝撃的だった。

 

「彼女は間違いなく、日本女子で最も輝いている一人。ちょっと過少評価されているように感じる。ハナ・ヨシダは、すべてがうまくかみ合えば、大きなウェーブを起こす可能性を秘めた選手。ショートとフリーのプログラムが、まったく違うタイプなのも引かれる。」by ヘンレッティさん。

吉田選手のクリエイティブな面を、とても称賛していました。

もちろん、ジャンプテクニックと、リンクの上を横切るスピードについても。

 

続いて登場したのは、渡辺倫果選手。

 

 

まず、衣装がすっきり変わっていて◎。

前回大会では、シーズンがスローに始まった印象でしたが、

只者ではないので、追い込んでくると思っていました。

 

『ゴリアテ』。もうね~、かっこよかですばい。

ジャンプ、ステップ、スピン、すべてに凄みを感じました。

私の中での、“女優・渡辺倫果”が復活です。しかも、ノーミスです。

 

終わって、ガッツポーズ、3連発。

両手振り下ろし→左手でヨッシャ→片手でアッパー。

 

 

ダイオウグソクムシを見つけてダッシュで捕獲。

中庭コーチに「どーだ」と、グソクムシを見せていました。

 

私の中では、中国杯女子のハイライトは、渡辺倫果選手のフリーでした。

プログラムについては、

スケート・カナダのときの衣装が中世ぽかったし、メイクもバリバリ濃かったので、

勝手に『ゴリアテ』って呼んでいますが、

 

テーマは、

「暗黒時代」と呼ぶジュニア時代からの飛躍の昨季、そして思い描く未来までをテーマとする。作品のタイトルを問われると「なんとも呼んでないな…、今考えます」と苦笑い。長考の末に「ひと言で表すなら『スケート人生』と思うんですけど、また考えておきます」と声を弾ませて宿題とした。(日刊スポーツ9月24日)

ということは、昌磨くんのフリーと同じく、

自身のスケート人生を振り返る作品なのですね。

ずいぶん、激しいスケート人生をお送りで😂

 

吉田選手と渡辺選手、どちらの演技もすばらしく、

ISUの解説も「ジャッジが二人を比較して、どのような点数を付けるか楽しみ」と。

 

総合で、吉田選手が203.97、渡辺選手が203.22。

わずか0.75差でした。そして、どちらもメダル確定。

 

最終滑走は、SPトップのルナ・ヘンドリックス。

 

 

SPは、ルナらしさ炸裂で、初めて「今季のSPいいな」と思ったけれど、

フリーでは、疲れているのか、動きが重いこと、重いこと。

公式練習映像では、輝いていたので、公式練習にピークが来ちゃったのかも…

珍しく、スピンやステップもレベルを取りこぼしていました。

そして、SP同様、フィニッシュは、審判席へ。

疲れた雰囲気でこれは、やや気まずい。

 

 

そういうわけで、まさかのルナ・ヘン失速。

🥇吉田陽菜選手

🥈渡辺倫果選手

🥉ルナ・ヘンドリックス選手

 

 

この日の演技からすると、公正な結果で、よかったと思います👏👏