商店街を歩いていると、地面にじんじょうじゃない数の羽が落ちているのに気がついた。見ると、たい焼き屋の行列に、激しく暴れるアヒルを抱いた青年の姿が。
青年の腕から逃れようとバタついているアヒルは、今夜の食材なのかもしれない。
と思ったが、やはりペットらしかった。というのも、別の日に、自転車の前かごに入れられて、商店街を駆け抜ける姿を見たからである。
どうやら青年は、『アルプスの少女ハイジ』的な世界観にひたっているようであった。
前掛けの付いたダボッとした上下にハンチングのような帽子。ヨーロッパの田園風景から抜け出してきたような格好をしていたからである。
「東京でアヒルをペットにできるのか!」。
届け出は必要ないのか? 外出時に首輪はいらないのか?
衝撃を受けた私は、保健所の生活衛生課にメールで問い合わせてみることにした。
すると、親切な生活衛生課の職員さんが、一刻も早くアヒルを飼いたいとあせっているであろう都民(私)のために、速攻で返事をくれたのである。
(回答)
●アヒルを飼うためには、特別の許可や登録は必要ありません。
●住宅で飼えるかどうかは、動物の習性等を考慮してご自身で判断していただくことになります。
●その際は、ご近所への影響もご検討いただきますようお願いします。
●犬と違って特に首輪をしなければならないルールはありませんが、他人を咬むようなことがないように、また、逃げてしまわないよう、外出の際は首輪とリードをつけていただく方がよいです。首輪には飼い主の連絡先も表示する方がよいと思います。
なるほどね~しかし、アヒルの首輪とリードってあるのかな、、、と思ったら、
鳥用にいろいろありますがな!!
しかし、アヒルはどこで飼えるのだろうか。と調べてみると、ペットショップチェーンでヒナなら数千円、成鳥で15000円程度で売っているではありませんか!
牧場などでも販売しているもよう。保険会社のCMの影響もあって、飼育人口が増えているらしいので、そのうち、捨て犬みたいな感じで捨てアヒルが出てくる予感がします。
アヒル飼育で起こりうる事態を、無責任に想像してみました。
●予想される素敵なこと。
牧歌的雰囲気にひたれる。
商店街で注目を集められる。
寿命が割と長い(途中で食べられなければ20年生きることも。)
羽を集めてダウンやクッションに。
●予想される悪夢
騒音で苦情がくる。かなり響く。どの家で飼ってるかもバレバレ。
家の中に羽が散乱する。年2回の生え換わり時期は地獄。
わらが必要なので、花粉症にはきつい。
プールがない家は、風呂場を占領される。
以上、いい加減な推測なので、飼いたい人はきちんと本を読んで勉強しましょう。