すみません。この記事が長い間消えていたようで、探されていた方、申し訳ありませんでした。再度アップします。
こんにちは。秋晴れの土曜日を、グランプリファイナルのチケット申し込みに費やしてしまった、種子島ぴーです。
「浅田真央の歴代衣装、どれが一番好きだった?」っていう会話は、みなさんとっくにされていると思いますが、私はとくに振り返っていませんでした。
そこで、Nick Verreos(ニック・ベルレオス)さんの記事「プリンセス真央の衣装に賛辞を込めて」を読みながら、一人であーだこーだ言ってみることにしました。
ただ、とりあえず最初の部分を訳したところで長く(重く)なってしまったので、いくつかのパートにわけさせていただきます。間違いは追々修正しますので、ざくっと楽しんでくださいな。
I quoted all photographs from his web site. Please check and visit the Web site.
その前に、Nick Verreosさんって、誰?という当然の疑問を解決してみましょう。
1967年生まれのアメリカ人ファッションデザイナー。UCLAで政治学や国際関係論を学んだ後、ファッションの勉強をし直されたようです。後輩の育成やLGBTを支持する運動にも取り組んでいらっしゃいます。
ハリウッド顧客向けと
TVショッピング向けの2つのレーベルをお持ちだとか。
出典*http://nickverrreos.blogspot.jp/
では、どんな風に真央ちゃんのコスチュームを見ていたのか、ざっくり斜めに訳していきましょう。さすがデザイナーだけあって、漠然と「好き」とか「今ひとつ」とか言っていた私とは、視点がまったく違って勉強になりました。
浅田真央の演技と衣装が恋しいわ♡
月曜日に、フィギュアスケート界を揺るがす衝撃的なニュースが流れたのよ。
オリンピック銀メダリストで3度の世界選手権女王、4度のグランプリファイナル優勝、3度の四大陸選手権優勝を成し遂げた浅田真央が、引退するっていうじゃない。
ブログによると、26歳の彼女は、「全日本選手権を終えた後、それまでの自分を支えてきた目標が消え、選手として続ける自分の気力もなくなった」ってことなの。
フィギュアスケートファン(あたしもその一人よ)にとっては、悲しい日だったわよね。彼女のずば抜けたスケートが見られなくなるなんて・・・もちろん、彼女の衣装も恋しいわ!
彼女の引退に敬意を表して、2008年から今までの衣装を、つつしんで振り返りたいと思ったの。「氷上で何を着るか」ってことに関して、彼女はお人形さんではなかったわ。確かな情熱で衣装とファッションを自分のものにしていたのよ。
第一に、彼女の衣装は、彼女の選んだ音楽とプログラムの大胆で繊細で洗練された延長にあったわ。彼女は1シーズンのプログラムで2着、ときには3着の衣装を、大会と大会の間に変えて着たのよね。いくつかの共通性もあったわ・・・彼女は、藤色、ラベンダー、赤&黒それからロイヤルブルーが好きだったわ。とっても。
それと、ボディの上のほうに強迫観念があったのかな。下品な表現にならないように気を付けて話してるんだけど、あたしがなんのこと言ってるかわかるでしょ。特別にポイントを置いているっていうか・・。
特大サイズの花をその部分に飾った2008/2009年の衣装は、やっちゃった!って感じだったわ。
ダサさと紙一重の衣装がある一方で(衣装の失策のほとんどは、タチアナ・タラソワのせいだと思うわ)、直近の衣装は、2014年ソチオリンピックのフリープログラムをはじめとして、すっごいお気に入りがいくつもあるの。
さっ、浅田真央の衣装を、2016-2017年シーズンから見ていくわよ!
「リチュアルダンス」はもっとも好きな衣装の一つ
フリープログラム「恋は魔術師---リチュアル・ダンス---火祭りの踊り」byマヌエル・デ・ファリャ。スパンコールで装飾された刺繍、下着を付けていないかのようにヌーディで優美にまとわれたシフォンのスカート・・・赤い衣装に身を包んだ真央は、美しいセニョリータのようね。シニヨンスタイルの髪に飾ったバラの花のようなアクセントも素敵よね。大胆でセクシーで、音楽にぴったり。前面にアクセントをつける刺繍のカットの仕方も美しいわ。
ショートプログラム「火祭りの踊り」byマヌエル・デ・ファリャ。
この衣装は、浅田真央が着た衣装の中で、いっちばん好きなもののひとつ!ただただ、素晴らしいわ! 伝説の ロダルテ風ガウンを思い出させるインパクトのあるデザインが好きよ。
軽やかでダークで、すばらしく凝った作り。とりわけ、スカート部分を形作って、すばらしくユニークな動きをするハンカチのような布地は、素敵だと思うわ。
*デザイナーのロダルテは、映画『ブラック・スワン』の衣装を担当。主演女優のナタリー・ポートマンが、レッドカーペットでもロダルテのガウンを着て登場したらしい。
伝統的な着物に羽根のような軽さを加えた『蝶々夫人』
真央はフリーの『蝶々夫人』で、ライラック/ラヴェンダー色の着物のような衣装を着たの。これも、彼女が着た衣装の中でもっとも好きなものの一つよ。
日本の伝統的な着物に敬意を払っているのがいいわよね。だけど、芸者の着物みたいに、かさばって重たくする代わりに、羽のように軽やかにしてあるの。
トップの部分と帯の部分のスパンコールを使った優美な蝶の刺繍も素敵よね。そうそう、ちょっぴりベル袖(袖がラッパ状に広がっている)になってるのも、デザイン的にいい感じよね。
ショート『素敵なあなた』。真央が2015-2016年シーズンのショートプログラムで着たフクシャ色の衣装、好きだったわ~。「エリーサーブ」(デザイナー名)のオートクチュールのミニチュア版を思い起こさせたわね。ボートネックの感じとか、スパンコールの感じとか、ボトムのスカートのたくさんのヒダとかね。なみはずれて素晴らしいってわけじゃないけど、かわいかったわ。
ソチの衣装はスケート”オートクチュール”
2013-2014シーズンは、フリープログラム(ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」)で2種類の衣装を着たわよね。どっちも好きよ♡ ロイヤルブルー&ブラックのは、前身ごろでねじったスパンコール部分がモダンで、ファッションショーで見るドレスみたいに垢ぬけていて、なかなかの主張があるわ。
シーズン中、彼女は上の写真のような衣装も着たの。そうよ、2013年のスケートアメリカと2014年のソチオリンピックで着た、最高に印象に残っている衣装よ。
ウエストをスパンコールで装飾した特徴的な、信じられないくらいすばらしい羽のような衣装は、真央が着た衣装の中でずっとお気に入りであり続けるでしょう。この衣装は、あらゆるレベルで、スケート”オートクチュール”なのよ。
----Part.1はここまで。Part.2に続きます。
ニック・ベルレオスさんと振り返る、浅田真央さん歴代衣装/Part2 - オオナゾコナゾ