こんばんは。そんなわけで、明日の夜からイタリア杯が始まっちゃうし、NHK杯もいろいろ大変。
しかしながら、ここはマイペースに、ニック・ベルレオスさんのスケカナ日本女子衣装評を超訳しておきたいと思います。
日本女子は、全員ショートとフリー両方の衣装に言及されているので、
それだけ興味を引くデザインということだと思います。
いつものように、勝手に以心伝心したつもりで超訳していますので、ニックさんには何の責任もないことをご了承願います。
平凡なようで、普通じゃない
日本の河辺愛菜のショートは、『Shadow 5』by Max Richte+『冬』by Max Richter, Antonio 。
彼女はこのスパンコールで装飾されたアイボリーの衣装で滑ったの。
デザインはまさに、「雪の女王」って感じね。
真っ白で、腕の部分に巻物のような柄のポイントが付けられていて、シルバーのキラキラがあって。
フィギュアスケートの世界では、昔からすごくよくあるデザインね。
でも、それだけじゃなくってよ!!
アシンメトリーになったスカートの裾や、トップス全体のヌーディな処理にプラスアルファがあって、彼女に視線が集まるようにデザインされているの。9.00点。
(この衣装、スカートのヘムラインが、とても素敵です/P)
フリーの曲は、Yoshikiとサラ・ブライトマンの『Miracle』。
愛菜は、ベースがパープルで、ネックラインと腕、脇、前見ごろに、肌に似せたヌーディな生地でアクセントが付けられたこの衣装で滑ったの。
デザインとしての特徴は、ダークから明るい色まで、オンブル染めでシェーディングされた布に、いろんなサイズのクリスタルが、ぱーっとたくさん散りばめられていることね。
クリスタルの装飾に関しては、すばらしい仕事をしていると思うわ。
でも、トータルで言えば、まあまあのデザインね。8.75点
「ライオン・クイーン」新葉
樋口新葉のショートは、『Your Song』by Ellie Goulding, Elton John。
タイダイ染めがベースで、シルバーのストーンの装飾と大きなアクアマリンのジュエルでアクセントをつけたデザインね。
ネックまわりとサイドのヌーディな生地もポイントよ。
美しく繊細な雰囲気を持ちながら、はつらつとした氷柱(つらら)のお姫様のようなキラキラ感もあると思うわ。 8.99点
フリーは、『ライオンキング』。
この衣装は、スケート・カナダ2021女子部門で、あたしのいっちばーん、お気に入りの一着よ!!
もう、ぜーんぶ好き!!
ミュージカル『ライオン・キング』に、明確な敬意を払ったデザインだと思うわ。
そのうえで、新葉ならではの「ライオン・クイーン」になってるの。
このオレンジ、ゴールド、イエロー、燃えるようなレッドの色合いが、すっごくいい!!
スパンコールの装飾が、見事!!
それだけじゃないわ、頭のすばらしい王冠を見てちょーだいな!!
ブラヴォー、新葉!! 9.80点よ!!
(ニックさん、そこまで言うなら10点満点でいいのでは…/P)
衣装というよりドレス
日本の三原舞依が、ショートの『 I Dreamed A Dream』(ミュージカル『レ・ミゼラブル』よりClaude-Michel Schönberg作)で着ていたのは、この優美なライラックカラーの衣装。というかドレスよね。
私の好きなクシュクシュっとしたオートクチュールのデザイン風で、
90年代初頭にジョン・ガリアーノが創作していた、バイアスカットを用いたドレスを思い起こさせるわ。
銀のクリスタルストーンが、「このドレスは、かつてはお金持ちだった人が着ていたもの…でも、もう富は失われてしまった」っていう『レ・ミゼラブル』の雰囲気をプラスしているわね。
でもって、ラブリーなカラーと裾のギザギザしたヘムカットが、レッドカーペットを歩くにふさわしい、モダンな感じを出しているわ…21世紀の『レ・ミゼラブル』のヒロインね! 9.50点
(「かつてはお金持ちだったが…」って、ニックさんの想像力、たくましい…。/P)
舞依のフリーは、『森の妖精』+『Galaxy(ピアノバージョン)』by Yuko Toyoda。
この衣装は、舞依をスウィートな妖精のように見せるには、十分だと思うわ。特に、『森の妖精』ってタイトルの曲で滑るならね。
アクアマリンの濃淡のあるカラーに、袖はヌーディな薄地(そういえば、かつて舞依ちゃんの衣装で気になっていた、肌の色と生地色の差がなくなっている!!/P)。
ネックラインの特徴的なカッティングとメタリックなゴールドの装飾、シルバーのクリスタルがアクセントになっているの。
上半身の装飾は、“鳥かご”のようにも見えてナイスよ。舞依の甘くてラブリーな衣装に、9.00をあげちゃう♡
ニックさんの衣装評を読むと、次の試合で選手の演技を見る楽しみが増えます。