オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

ジャパンタイムズ翻訳「スケート業界の全視線が、日本女子のオリンピック選考過程に注がれている」。

こんばんは。書きたいことを書く時間がないままに、全日本選手権当日を迎えてしまった種子島ぴーです。

さて、これほど女子のオリンピック出場者が不透明な回は、今までなかったのではないでしょうか。なーんてね。ありましたよ。枠が一人分しかないときもありましたからね。

 

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NHK「news watch 9」より

でも、今回は本当に見えません。というか、私は樋口選手、坂本選手、白岩選手に注目しておりますが、スケート連盟は宮原選手を出してあげたいのではないでしょうか。

ここしばらくの新聞記事を見ても、「一枠目は、宮原選手が濃厚」という記事が、一人歩きしているように思います。宮原選手は大きな失敗をしないので、回転不足を取られなければ高得点が出しやすい。そして、今回、回転不足は取られないと思います。

で、もう一週間前の記事ですが、ずっと気になっていたthe japan timesの記事がありまして・・・今日からもう試合が始まりますが、女子についてコメントした部分を抜粋して、ザクザク意訳してみたいと思います。

 

 

the japan times記事抜粋意訳

www.japantimes.co.jp

オリンピック2枠をめぐる闘いは、多くの選手に門戸が開かれている。

(意訳です)

宮原知子と樋口新葉は、グランプリ・ファイナルに出場し、日本女子の平昌オリンピック出場者2枠の、有力候補としての地位を固めるチャンスを得ました。

が、彼女たちはそうできませんでした。

二人とも、すばらしいSPの演技をフリーで御破算にし、最終的に6人中5位と6位に終わったのです。優勝は、ロシアのザギトワでした。

 

というわけで、東京で来週開かれる全日本選手権は、ドラマ性を深めてきています。

 

数週間前、NHK杯での精彩を欠く演技で、宮原がオリンピックに出るチャンスはわずかになったように見えました。その後、スケートアメリカでのラッキーな逆転と優勝によって、補欠繰り上げとして、グランプリ・ファイナルに参加しました。

今や、レースは振り出しに戻って、誰が幸運の2人になるかを、みんなが予想しています。

 

Icetimeの数学的分析によると、宮原、樋口、三原、坂本、本田、本郷、白岩のうち誰が2枠に入るかは、21通りの異なる組み合わせがあります。(根拠は不明ですが、なんらかのアルゴリズムに基づいているんでしょうな)

 

3度の米国チャンピオンであるジョニー・ウィアーは、グランプリ・ファイナルのNBC中継で、状況を説明しました。

「日本女子は、長い間、フィギュア界を席巻してきました。荒川静香、安藤美姫、浅田真央の名前が思い浮かぶでしょう。(しかし今回は、)年の瀬になっても、怪我をしている人、していない人、連続3回転を跳べる人、跳べない人、回転の足りないチートジャンプが多い人で混沌としています」(うーむ。含みがあるな)

 

「平昌オリンピックに出る女性は誰か、いまだ見えていない。枠は2つだけ。本当に熾烈な競技会になるだろうね」

 

ジャンプの評価が分かれる宮原 

宮原は、フリープログラムでまたしてもアンダーローテーション地獄に取りつかれ、うち3つはアンダーを取られました。樋口は、3回転サルコウと3回転ルッツが2回転になり、3回転フリップでエッジコールを受けました。

 

オリンピックチャネル中継のライアン・ブラッドリーは、SP「メモリーズ・オブ・ゲイシャ」の後、宮原のジャンプについてこう言いました。

「彼女のジャンプにはパワーがない。回転だけで跳んでいる。氷を離れる瞬間に、ものすごくねじっている。トップスピードで回転のポジションに入るので、カナダのケイトリン・オズモンドのように、ジャンプ全体を通したスピードやパワーがない」

 

NBCのテリー・ギャノンは、宮原のフリー「蝶々夫人」の後、昨年の肉体的な挑戦に触れました。

「怪我からの勇敢な復帰です。昨年の1月に左の腰を骨折し、7月には左足を傷め、9月には腰の炎症にかかりました。でも、そういった怪我の影響を感じさせませんでしたね。ベストな状態に近いところまで戻してきています」

 

しかし、彼女のジャンプを審議したテクニカルパネルは、テリー・ギャノンの意見に同意しなかったようです。

 

アナリストから高評価を受ける樋口 

樋口は、SP「ジプシー・ダンス」で、アナリストたちから高評価を得ました。

ユーロスポーツのクリス・ハワードは、感情あふれるコメントをしています。

 

「まったくもって、素晴らしい。プログラムの創り上げ方が、本当に気に入ったよ。音楽のすべての音をとらえた、すばらしいフットワーク。観衆が、プログラムの最後まで、彼女に吸い寄せられていた。ファンタスティック!!」

 

ライアン・ブラッドリーは、さらに評価していました。

「新葉が最も進歩したのは、プレゼンテーションの部分です。実際、プログラム・コンポーネンツ・スコアは上がっています。パフォーマンスと一体化しようとしている。彼女は、どんどん強くなっていく」

「彼女がまだ16歳であることをすっかり忘れてしまうよ。まだ、成長の余地がたくさんあるんだ。なんてパワフルなジャンパーなんだろう。彼女の改善されたコンポーネントは、今後長い間、話題にのぼるでしょう」

フリーの「スカイフォール」について、ユーロスポーツのサイモン・リードは、名古屋の観客が東京出身の新葉の心をかき乱したのではないかといぶかった。

「1分半くらいのところで、何かが起こった。彼女はすばらしいスタートを切ったのに。観客によって、ちょっとした差が生じたのだろうか。彼女は観客を気にするようになりました」(私はそのように感じなかったので、よく意味がわかりません)

 

樋口のフリーでのミスについて認めながらも、ハワースはそれを楽観視していた。

「高くつくミスでした。回転はすばらしい。二塁打を打つと、ホームランの大きなポイントを失います」

「プログラムの最初から、センセーショナルでした。コンセプトがいいし、ボンドガールの演じ方もすばらしい。プログラム全体のコンセプトがすばらしいよ。」

 

全日本に向けてカウントダウンが始まりました。我々は、オリンピックに出る選手を選考する過程で政治的な駆け引きのない、フェアな競技会を望むだけです。

 

 

公正な評価を。坂本にも優勝のチャンスがある。

ルールでは、全日本の優勝者にオリンピック出場権が与えられます。坂本にも優勝のチャンスがあると思うので、彼女が公正な評価を得ることを望みます。宮原も樋口も本田も、坂本より知名度がありますが、適切な審査プロセスにのっとるなら、そんなことは関係ありません。

2005年末の全日本選手権で、安藤が中野をおさえて2006年トリノオリンピックの代表に選ばれたとき、スケート人気は今ほどなく、軽い論争があっただけで終わりました。

今回はまったく状況が違います。

The eyes of the skating world will all be watching and the judges and Japan Skating Federation must be mindful of this.

スケート業界の全視線が注がれていることを、審判たちと日本フィギュアスケート協会は、心に留めておかなければなりません。

翻訳はここで終わりです。あと数時間で、運命の競技会がスタートします。