オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

高橋大輔選手の競技復帰で思い起こす、4年前の忘れもの。

こんばんは。「フレンズオンアイス」に飛んで行きたい種子島ぴーです。

しかし、行けないので、行った方々の報告をうらやましく楽しく読ませていただいています。

 

さて、最近、高橋大輔選手の話題が増えましたねー。

ニュースを目にするだけで、なんかわくわくするというか、全世界のスケート界がざわざわと盛り上がってる感じが、さすがの存在感だと思います。

 

「フレンズオンアイス」では肉離れで演技ができず、落胆されたファンも多いと思います。が、それ以上に、「無理をしないでほしい」という大人の反応が多いのはさすがです。

 

私も、チケットを買っていなかったこともあり、無理をしないでほしい派です(笑)

というのも、高橋選手の最後の試合での演技が、私の中で悲しい記憶になってしまっているので、笑顔で終わる記憶に塗り変えたい!!

 

ソチオリンピック選考を兼ねた2013年の全日本選手権では、GPファイナルを欠場した後の久々の登場でしたが、「脚の怪我がどうやら絶望的らしい」という情報が。

 

「奇跡的に回復して神演技を見せてくれるかもしれない」と祈っていましたが、やはり怪我の影響は色濃く・・・

 

「オリンピックは無理かもしれない」「これが最後の試合かもしれない」。

・・・胸がしめつけられるような思いで、SPの演技を見ていました。

 

その日の夜、だ~れもいなくなった試合会場の観客席から、リンクを淋しそうに見つめている大ちゃんの写真をwebで見たのですが、


すべてを悟ったような、何とも言えない目をしていたんです。

その写真を見たことが大前提の話なのですが、

 

フリー当日、人々が祈るような気持ちで見つめる中、やけに悲しい「ビートルズ・メドレー」が流れ、やはり、ジャンプは決まらない。

息を止めてテレビの画面を見つめていると、フィニッシュで、

泣き笑いのような表情をしながら大ちゃんが差し出した右手には、血が!!!

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(言葉を選ばずに言わせていただくと)

それを見た私はとっさに、大ちゃんが手くびを切って自殺したと思いました。

「愛するリンクの上で死にたい」みたいなね。

 

うぇっ、ぐぐっ・・・

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言葉にならない音を発して嗚咽する私を見て飛んできた夫に、「そんなわけないじゃない。ブレードで手を切っただけでしょう!? 大丈夫だよ、大丈夫だから」と、背中をさすられたのを覚えています。

(あの映像の衝撃は、テレビ画面のアングルで見ていた人のほうが、大きかったかもしれません)

 

続くオリンピックでも、そうは言っても、短期間で脚は完治しておらず。


達観したような表情でリンクに現れた大ちゃんのバックに流れる切ない「ビートルズ・メドレー」を、レクイエムを聴くような思いで見つめていました。

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あのときは、会場中の空気が止まって、全世界の人たちが、感謝と祈りを込めて高橋大輔の滑りを見守っていたように思います。この感じ、わかりますか??

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一切の邪念が取り払われた表情。始まる前から泣けます。


そして、競技からの引退。 

心躍る数々の演技を、何年も何年もリピートして見てきたのに、最後の試合だけが、切なくて、涙が流れて・・・終わってから一度も見ていないのです。

 

突然、ぷつっと記憶が途切れてしまったような、何か大事な忘れ物をしてきたような。

だから、私としては、4年前の忘れものを取りに行くような気持ちで、大会の始まりを待ちわびています。