オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

ニック・ベルレオスさん、坂本花織、紀平梨花、宮原知子3選手の衣装を解説。

こんにちは。三連休を満喫した種子島ぴーです。

1月の後半、頑張って行きましょう!!☜と、自分に言い聞かせる。

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さて、デザイナーにしてフィギュアスケート衣装フリークの、大好きなニック・ベルレオスさんが、女子シングル部門についての衣装批評をしてくれています。

日本の坂本花織、紀平梨花、宮原知子3選手の衣装も解説してくれているので、ざっくり訳してみたいと思います。いや~勉強になります。

*意訳が含まれていますので、内容についてニックさんは責任を負っておりません。

 

ICE STYLE 女子衣装批評翻訳

シーズンのここまでは、すっごくエキサイティングだったわ。

なぜかっていうと、ロシアと日本の女子フィギュアが、4回転ジャンプやトリプルアクセルを跳んで競い合うところまで、進化したからなのよね。

あーた、4回転よ!!もう、どんだけ~!! (って、IKKOさんじゃないっつーの。最近、チョコプラ松尾のニセIKKOがお気に入り)

 

でもね、もっと重要なことは、2018-2019グランプリシーズンは、衣装の面でもがっかりさせられなかったってことよ。

国ごとに、2018年の衣装ハイライトをまとめていくことにするわ・・・ってことで、日本です。

 

上品で優雅な宮原選手のSP「小雀」

宮原知子から始めましょ。

彼女は、シーズン中に何種類かの衣装をチェンジしたわ。ショートもフリーもよ。

ショートは、アベル・コジェニオウスキ作曲「小雀に捧げる曲」byパトリシア・カース。

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スケートアメリカでは、上のこの写真のやつを着たわ。

すっごく上品で優雅よね。

 

ブルーの衣装は、ストラップでV字型にした胸元が、まず目を引くわ。

ストラップには、銀のスパンコールで装飾がされているの。

三角布をはぎあわせたゴアスカートも、ポイントよ。

(私は、歴代の宮原選手の衣装でこれが一番好きです)

 

80年代の花嫁衣装みたい。

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グランプリファイナルと全日本選手権では、このオフショルダーのアイボリーの衣装だったわ。

これも美しいけれど、80年代の花嫁衣装って感じね。私は、ブルーの衣装のほうが好きよ。

 

フリーのピアソラはカルメン風 

フリーは、「 Invierno Porteno」byピアソラ、アントニオ・ヴィバルディ。

スケートアメリカでは、このブラックの、ワンショルダーの片方だけ袖がついた衣装を着たわ。

 

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髪飾りは、赤いバラ。モダンで、カルメン風ってところね。

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NHK杯とグランプリファイナルでは、別の衣装を来たの。

こっちのほうが、断然シックよぉ!!

 

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サイドのセクシーなカットと、よりお高そうに見えるストーンの装飾が目を引くわね。

シニヨンにまとめた髪には、黒いバラをつけているわ。以前の赤いバラとは対照的にね。

 

全日本が完成形だと思うわ。 

最終的に、全日本選手権では、同じコスチュームで通したけれど、ヘアアクセサリーを変えて、赤いバラに戻したのよね。

パーフェクト!! これが、パーフェクトな完成形だと思うわ。

 

お人形さんのような「月の光」 。

紀平梨花のショートは、ドビュッシーの「月の光」。

梨花の着ている衣装は、まさに「お人形さん」みたいで、かわいいわ~。

 

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あたし、ライラック色に近いベビーブルー、好きよ。

甘さをプラスしたフリフリのキャップ袖(肩がちょっと隠れる長さの袖)、ネックラインのゴージャスな宝石飾りが、「Pageant Pretty」(フランス人形みたいな格好で着飾った女の子)みたいだわ。

 

この「月の光」という曲は、とても印象的で、「かわいい」とか「甘い」とか「繊細」とかいう言葉を思い起こさせるでしょ。

梨花は、この衣装で正しくそれを表現していると思うわ。

 

 SPとコントラストを成すシャープなフリー

梨花のフリーは、「ビューティフル・ストーム」byジェニファー・トーマス。

フリーで彼女が着たのは、「ビューティフル・ストーム」の曲を表現したインディゴブルーの衣装よ。

稲妻が走る様子を表現した、シャープなスパンコールがポイントになってるの。

 

可愛さを抑えて、繊細で、よりファッショナブルにしたデザインが、あたしすっごく気に入ったわ。彼女のショートの衣装と、すばらしい対比を見せているもの。

それから、オンブル染めで陰影をつけた、ちょっぴりアシンメトリックになったスカートもいいわよね。

 

ユニークな染色が美しい

坂本花織のショートは、「From My First Moment」by シャルロット・チャーチ。

彼女は、この赤紫色の衣装で滑ったの。胸元と上半身のギャザーを寄せたドレープも、オフショルダーのシルエットも素敵ぃ~。

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オンブル染めの処理がユニークで、タイダイ染めのような効果があるわね。

とっても美しいわ。

(動くと特に美しいですよね)

 

氷上で、ドラマチックでスタイリッシュ

坂本花織のフリーは映画「ピアノ」のサウンドトラックbyマイケル・ナイマン。

あたしは、彼女がフリーで着た、ワンショルダーみたいなデザインの衣装が、本当に気にいったわ。

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白とディープ・グレイの衣装には、上半身に淡色から濃色へとグラデーションが付けてあって、すご~く美しいレースとスパンコール、刺繍がほどこされているの。

氷上で着ると、まちがいなくドラマチックでスタイリッシュだったわ。

 

なるほど。拡大すると、よくわかりますね。

ニックさんはいつも、拡大鏡か何かで見ているのでしょうか。

 

以上の点を踏まえて、世界選手権では再度、衣装を味わってみたいと思います。

なにしろ、ばっくり、ざっくり、イメージだけで演技を見ているもので・・・。