こんばんは。スケートアメリカ男子、女子SPを見て、疲れ切っていた種子島ぴーです。
焼肉を食べて、パンチをつけてきました(笑)
しかし、睡眠を削っても見る価値があった、男女ショートプログラム。
順位を知りたくない方は、ここから引き返してくださいねー。
男子の順位は、こちらです。
王者ネイサンが、SP1位。
そして、美しいアリエフが2位!!
さらに、本日いちばん感動した、キーガン・メッシングさんが3位です。
ネイサンだけが突出した大会だったらつまらないのですが、いい演技が続々生まれています。
印象に残った選手だけ、勝手に感想を書き綴ります。
まずは、第一グループ。
島田高志郎くん
SPは、美しい旋律の『STAY』。
冒頭の3Aは、手足の長さを見せつける美しい着氷で、2点近い加点!!
注目の4回転は、2回転トゥループに。が、流れは途切れない。
後半の3回転ルッツとトゥループを決めると、情感たっぬぷりのステップシークエンスに突入。
すごいいい顔してる。♪一緒にいて、一晩中♪ おお、なんと大人っぽい曲。
迎えるランビ伯爵も、「ルッツの高さがなかったのに、どうやってコンビネーション跳んだの?」と大喜び。
ミハル・ブジェジナ@おしゃれ番長
滑りだす前に、子供の声で「オーマイガー!!」って聞こえたけど、
ほんと、その衣装はオーマイガーだよ!!
あんなにおしゃれだったのに、アメリカに行ってから、同門のネイサンの影響を受けすぎです!!
その赤いシャツ、スーパーで2枚4900円で買ったのを、ネイサンと一枚ずつ分け合ったって感じだけど、そこんとこどうなの??
ネイサンも青いのよく着てるよね(笑)
それでも、ロマン・ポンサールが抜けたために、セクシー番長枠も兼任しているミハル兄さんには、「キャー」「ウォー」って、やたら女性の悲鳴が聞こえておりました。
最初の4回転サルコウは、怪しい着氷で大減点。
しかし、トリプルアクセルの着氷は、超絶かっこいいエッジでした。加点2.4。
コンビネーションは、ファーストジャンプが2回転で、ラファ親父も渋い表情で、リンクの壁をドーン!!
しかし、リンクを去る時の“おしゃれポーズ”に、観客はキャー。
キス&クライでも、恒例の指差しポーズ、投げキッス、ハートマークで決めてました。
毎回思うんだけど、それ、誰に向けてやってますの??
投げキッスや♥マークではしゃぐミハルの隣に座るラファ親父の頭の中は、後に滑るネイサンのことでいっぱい。
81.11点で、暫定一位に。
友野一希の横にはあの人
今年は、挑戦的なプログラムを滑っている友野くんのSPは、コリオの面白い『Hardest Button To Button』。
4回転ジャンプは決まらなかったけど、ショートに2本組み込んできたし、何よりステップや動きがユニーク。
不思議音楽と不思議ダンスにひかれてしまう。
えーと、誰の振付かしら??
あら、リンク際で待ち構えているのは、あの人ではありませんか!!
平池コーチより前に出て、私をいつもドキドキさせるミーシャ系の人(笑)
えっ?? この方、ショートの振り付けはやってない? フリーだけ?
なぜここに? 点数は、75.01点でした。
アレクセイ・ビチェンコ
急遽、出場となった、イスラエルの英雄ビチェンコ。
しかし、急遽だろうが何だろうが、英雄はあわてません。
盤石の3Aは加点 2.63。
高さがある 4Tは2.99の加点。
コンビネーションは、跳び急いでファーストが2回転になっちゃいましたけど、滑るスピードが速い、速い。
ステップもエネルギーに満ちていて、キリッと引き締まった演技に引き付けられました。
ここで、第2グループへ。
チャ・ジュンワン
しばらく見ない間に、とんでもなくうまくなっているかもしれないと思ったジュンワン。が、そうでもなかった印象です。
最初のジャンプがパンクし、2回転になったのはいいとして、
音楽はタンゴでしたが、タンゴらしくなかったかな。
現時点では、あまり脅威には感じなかったです。
リンクを去る時の様子だと、疲れていたのかもしれません。78.98点
まずい展開のボーヤン・ジン
先日、「大会までにラスベガスにたどり着けるのか?」と書きましたが、無事にたどり着けたようです。
でも大会2日前ぐらいかな。もっと早く現地に入ればいいのにー。
スタート前に、お口をもぐもぐしていたボーヤン。
珍しいですよね。集中できてなかったのかも。
一本目のジャンプは、いつもはリンクの壁ギリギリまで助走して踏み切るのに、
ボーヤンにしては、かなり手前で飛び上がってパンクしちゃいました。
4T+3Tは、高さがある“ボーヤン跳び”。
アクセルは、回転がすごく速かったのに、着氷で転倒してしまいました。
演技を終えて「だめだ」というように頭を振るボーヤン。
74.56 この時点で5位。
なんということだ…おしゃれ番長より下位とは。
このパターン、ボーヤンがやばい展開になるときのやつだ。フリーで巻き返せるか?!
ドミトリー・アリエフ
ここで、アリエフ登場!!
ネペラ杯での調子の良さは、キープされているのか??
冒頭の4回転ルッツとトゥループのコンビ、決まったー!!
基礎点15.70に、3点近い加点。美!!
単独4回転トゥは、着氷で一回ターンしたものの、何事もなかったようにキメポーズ(笑)
トリプアクセルの着氷がすーっときれいに流れたところで、会場から「キャー」の声。
その声を合図にアリエフの勢いが増して、美しい怒涛のステップへ。
ほんと美しい。細かいコリオも、飛ばさずにすべて演じ切るのがアリエフのすごいところ。
なんとな~くですが、つま先がいつもより伸びていない気がして、もしかして疲れているのかも。
ロンバルディアの100点越えに比べるとまずまずですが、96.57点。
フリーで崩れないでほしい!!
ジェイソン・ブラウン
滑る前の表情が、涙目?? もしかして、風邪ひいてるのかな。
冒頭のフリップ、ものすごい安定感。
今季もジャンプは万全か!! と思ったら、アクセルが一回転に。
知らなかったのですが、ジェイソンって、交通事故に遭ってたの??
脳への影響が心配だから無理しないでほしいけど、お医者さんからはOKもらっているのでしょう。
ルッツとトゥループのコンビネーションは、ものすごーく幅があってすばらしかったです。
最後は笑顔で演技終了。この人の笑顔が見られると、やっぱりうれしい。83.45点。
ネイサン・チェン
ネイサンと言えば、演技だけでなく、衣装も見どころの一つ!!
と言いたいところだが、あー、ヴエラ・ウォンの衣装、持ってくるの忘れたみたい。
引き続き、イェール大学の生協で買ったシャツとベストに、赤いスカーフをいつもより気持ち多めにポケットからのぞかせて登場しました。
冒頭の4回転ルッツの着氷が、オーバーターン。
ただ、ものすごーーーく高さに余裕がありました。回転姿勢も美しい。
こんなに余裕で跳んでおいて、オーバーターンする必要があったのか??(笑)
ホームの緊張があるのかなーと思ったけど、続くアクセルは、加点2.42の美ジャンプ。崩れないのはさすが王者。
4T+3Tのコンビは、セカンドのまっすぐな回転軸とキリモミ状の速い回転がすてき。
ステップも、体全体を使っていいですね。体がよく動いてますよ(八木沼純子風に)
しかし、演技が終わると、自分に怒りをぶつけるネイサン。
ネイサンにしては点数が伸びませんでしたが、102.71点で低いと感じてしまうところが、ネイサンのすごさ。
アリエフとの差がそんなにないので、フリーでネイサンが、思い切って仕掛けてきてくれるとうれしい(笑)
本日いちばん感動 した演技は
最終滑走は、キーガン・メッシングさん。
弟さんを亡くされたばかりですが、出場を決めました。
うーん、心配。
私は、今ここで、彼が失敗するのを観たくないんだーーー!!とビクビク。
メッシングさんは、全身ブラックで登場。
喪に服しているという意味もあるのでしょうか。
スタート地点につくまでのひと滑りで、彼が氷の上を移動するスピードの速さがわかります。
本当に速い。土の上ではなく、氷の上で育った人みたいだ!!
妻のことを思いながら滑るという『パーフェクト』。
冒頭の4回転ジャンプで……最近は、転倒することが多かったのですが…
おぉー、4回転と3回転のトゥループのコンビネーションが、すばらしい!!すばらしい!! すばらしい!!
トリプルアクセルも、確信に満ちた着氷。
最後のルッツが気持ちよく着氷したところで、一人で立ち上がって拍手しちゃいました。
ステップシークエンスでは、微笑み、ところどころ歌を口ずさみ、歯を見せて笑い、本当に情感あふれるステップでした。
最後のスピンから、拍手と歓声が鳴りやまず。
演技を終えて、天を仰ぐ彼の目に涙が。
満場のスタンディングオベーション。
私の目からも水分が!!
彼の今までの演技で、一番すばらしかったと思います。
今回の男子SPで一番感動したのは、メッシングさんの演技でした。
試合後の記者会見でのキーガンのコメント。
いろいろなことが起こったので、今週ここに来ることは、私にとって大きな決断でした。
毎日、自分と戦い、毎日、リンクに行って、主に筋トレをすることに集中しました。
大会に出るだけの十分な強さがあるかどうかを、確かめるために。もし何か起きても、トレーニングに裏打ちされて乗り越えられるように。
それが、今日の演技になったのだと思います。
フリーも、みんながいい演技をして、すばらしい大会になりますように!!