こんばんは。睡魔と闘っている種子島ぴーです。
もうまた、男子のフリーが始まりますよね。
さて、スケートアメリカ男子のSPは内容が濃かったですが、女子も、すばらしい演技が見られました。
正直に言わせていただくと、上位とそうでない選手と、明暗が分かれた印象。
上位3人の神演技で、ほかの選手の演技の記憶が飛んでしまいました。
結果を知りたくない方は、ここから引き返してください。
その上位3人とは、SP1位のブレイディ・テネル、2位の坂本花織、3位の樋口新葉の3選手です。
3人とも足を痛めていて、新葉ちゃんとテネルは長い間思うように練習ができず、かおちゃんは、痛みを抱えての参戦でした。
にもかかわらず、いずれ劣らぬ神演技。
最初に登場したのは、樋口選手
3人のうち、最初に滑ったのは、樋口新葉選手でした。
演技前の、ゾーンに入ったような表情。
驚いたのは、超特急みたいなスピードです。
速い! 速い!
それだけで、目が釘づけです。
足が治ってきたのかな?
以前の新葉ちゃんが戻ってきたみたい。
というか、前よりスピードが出ている!!
ジャンプを降りた後の表情が素敵。
トリプルルッツを降りた後、スイッチを入れ直してトリプルトゥを跳ぶ時の表情が素敵。
曲は『Bird Set Free』。
…like a bird set free… I struggle to fly now…
鳥が自由に解き放たれるように、私はもがき羽ばたくの。
薄化粧で、素の自分をぶつけて滑っているような感じが、新鮮でした。
演技を終えると、反対のこぶしを大きく突き上げて、ガッツポーズ。
爽快!!!
“I was really happy to skate a clean program after a long time. I think it has been two years since I skated a program at this level. However, I left some points on the table in the spins, steps and also jumps. I hope to practice more and be confident for the Free Skating,” the Japanese skater said.
久しぶりにクリーンなプログラムを滑れて、本当に幸せでした。このレベルのスケートができたのは、2年ぶりだと思います。スピン、ステップ、そしてジャンプに課題は残っていますが。もっと練習して、フリーを確実なものにしたいです。NBCスポーツ
2番目はテネル
続いて滑ったのは、ブレイディ・テネル。
“技術はあるければ、華のない演技”と言われていましたが、今シーズンのテネルは、柔らかさが加わって、背中と手の動きがかなり変わったと感じました。
ジャパンオープンで感じたことです。
ショートのプログラムは、ブノワ・リショーの振り付けです。
記者会見でも、坂本選手とのリショー対決が質問に上がっていました。
2人は、同じリンクで滑ったことがなく、互いのプログラムを今大会に来て初めて見たそうです。
表情も動きも、昨シーズンとは別人のようです。
ブノワ・リショーが、彼女の別の顔を引き出したのでしょうか。
「最初に振り付けてもらった曲がしっくりこなかったので、リショーに電話したら、別の曲を提案されて、聞いてすぐ気に入った」とのことです。
ジャンプは完璧、一分の隙もないキレキレの演技でした。
見事です。
ただ、坂本選手との差はどこにあるかと言われれば、難しい問題だと思います。
採点表を何度も見てみましたが、技術点はテネルが若干高く、プログラム・コンポーネンツは、坂本選手が高いです。
最初のコンビネーションジャンプが、テネルはルッツとトゥループ、坂本選手はフリップとトゥループで、基礎点が違うことくらい。
加点が、気持ち、テネル選手のほうに甘めな気がしました。
Skate America is Tennell’s first competition of the season; a fractured bone in her right foot forced her to withdraw from a Challenger Series’ event in Canada last month. The injury kept her off of the ice for much of the summer, and when she attended U.S. Figure Skating’s Champ Camp in late August, she was wearing a protective boot.
スケートアメリカは、テネルの今シーズン初戦。*ジャパンオープンはなかったことに(笑)。右足の骨にひびが入って、先月カナダで開かれたチャレンジャーシリーズを棄権しなければならなかったからです。
8月末に米国スケート・チャンプ・キャンプに参加したとき、彼女はプロテクターブーツを装着していました。
“Before my injury, I can’t remember the last time I didn’t have pain on the ice with my feet,” Tennell said. “It felt really bad at the beginning of July, and then it started to get progressively worse really quickly. So I went to the doctor and got some scans done, and they said, ‘Yeah, you’ve got a break in the bone there.’”
怪我をする前、滑っているとき、いつも痛みがありました。7月の頭に調子が悪くなって、あっという間にどんどん悪化していきました。それで、お医者さんに行ってスキャン検査をしたら、『あ、骨が折れてるよ』って。
NBCスポーツ
オリンピックシーズンの彼女は、プレッシャーにめちゃめちゃ強かったので、フリーでも神演技を見せてくれるかもしれません。
最後は坂本選手
3人の中で最後に滑ったのは、坂本花織選手です。
目の覚めるような赤い“ドレス”が、すごくクール。
最初のフリップとトゥループのコンビネーションジャンプが、ど迫力でした。
ものすごい幅!! 加点が1.51って少なすぎでは??
十八番のフライング2Aも、飛距離がすごい。
くるくるループも、踏切がすごいので、ものすごく幅が出てました。
最後は、燃えるようなステップ。
審判席の前で、男性ジャッジを手招きして、
審判に挑むようにフィニッシュ。
そしてガッツポーズ!!
足が痛いと言いながら、本番にすると、何かを吹っ切ったように力強い滑りをする。
これは女王の滑りです。
キス＆クライでも、本人は1位を確信していたようです!!
・・・と思ったら、あれ2位?
このびっくり感をバネに、フリーで逆転を狙ってくれるはず。
ロシア勢は?
試合の前は、アンナ・シェルバコワ選手とエリザベータ・トゥクタミシェワ選手が有力候補でした。
シェルバコワ選手は、コンビネーションジャンプの失敗と、ステップのなんでもない場面での転倒で、点が伸びませんでした。
が、フリーでは、4回転ルッツを2本入れてくる予定なので、完璧な演技をすれば、点差はあっというまにひっくり返されてしまうでしょう。
トゥクタミシェワ選手は、珍しくトリプルアクセル以外のジャンプが決まりませんでした。
それでも、フリーではトリプルアクセル2本を決めてくると思います。
でも!! 今日の坂本選手と樋口選手なら、負ける気がしません。
フリーでも、本人がガッツポーズをしたくなるような演技をしてほしいなぁ。
そして、山下真瑚ちゃん…足の状態が本当に悪そう。
悔しいだろうな…。
フリーで、巻き返せるといいけれど。
すばらしい演技がいっぱいのスケートアメリカ。
フリーも見なくちゃですね。
眠い。眠たーい(笑)
