オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

中国杯は、ボーヤン、ハン・ヤン、ホンイーがけん引

こんばんは。SHISEIDO Cup of Chinaこと中国杯が、

本日6日から始まっております。

夕方、公式LIVEを付けてみると、リズムダンスが終わり、

女子のSPがスタートしたところでした。

 

ホンギーが救った女子シングル 

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いつもなら、日本女子のトップも参戦している大会ですが、

今回は、中国国内の選手のみ5人。

観客ありの試合ですが、スター選手がいないからか、人はまばらでした。

 

初めて見る選手が多く、年齢も15歳ということで、男子もですが、

この試合のために、急遽シニアに転向させられた選手が…いたような…いないような。

 

SPの得点20点台、30点台の選手もいて、参加資格を満たしていないような…

国内試合になったから、基準はいつもと違うのかもしれません。

 

告白しますと、男子シングルにしか興味がなかったのですが、

あまりに寂しい展開に、「中国杯、女子頑張れ!!」と応援する気持ちが芽生えてきました。

 

と、最終滑走に、チャン・ホン・イーが登場。

 

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『ニュー・シネマ・パラダイス』の曲に乗せて、

クリーンな国際レベルの演技を披露します。

 

どう解説していいか困っていたバートンさんも、「独りだけ違う次元です!!」と、勢いづきました。

64.63というグランプリ大会レベルの点数をたたき出し、

女子シングル部門の面目を保ちました。

 

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ここでチャン・ホン・イーの演技が失敗していたら、

中国杯全体の印象が、トホホな感じになっていたと思います。

他の選手が次々にジャンプで転倒する中、すべてのジャンプをピタッと着氷した彼女に、アスリートとしての強さを見て感服しました。

 

1日で4部門開催のスピード進行 

そんなこんなで女子SPが終わると、整氷作業が始まって、男子SPに突入。

1日で、アイスダンス、女子SP、男子SP、ペアと、どんどん進みます。

 

中国杯のPRビデオも流れました。

都市の背景+選手のムーディな作り。

 

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さて、男子の見どころは、ボーヤン・ジンとハン・ヤン。そして、国際大会ではおなじみのフー・ジャンです。

他に、ジュニアから転向したジミン・ペンと、突如現れたジュエン・シュウの5人でした。

私の予想は、

  1. ハン・ヤンが安定した演技を見せる。
  2. ボーヤンは、4回転ジャンプに挑むも失敗。
  3. しかし点数はボーヤンが上

という下世話なものでした。愚かでした…

 

ハン・ヤン、ありがとう!! 

ハン・ヤンは、おなじみ『A Thousand Years』。

今季は、山下真瑚選手も、別バージョンで素敵な演技を見せている曲です。

とてもとても、見るのが楽しみなスケーターですが、

自信に左右されてきました。

ハン・ヤンのベストな演技が見られますように。(みたいな解説)

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登場した後ろ姿がもう、シブい。

曲と完全に一体化したハン・ヤン。

本当に素敵なスケーターになりました。

見ているだけで、泣きたいような幸せな気持ちになります。

 

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ひと蹴りで伸びるスケーティング、やわらかにリズムを取る膝、

羽が生えたようなトリプル・アクセル。

 

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クリアな演技が、曲の世界を広げてくれます。

トリプルアクセル。イエス!!

フリップとトゥループのスーパーコンビネーション。

ただただすばらしいトリプルルッツ。

4回転はありませんが、すべてのジャンプをきれいに着氷しました。

プログラムの構成を変更しましたが、うまくいきました。(みたいな解説)

 

演技を終えて、スマイル&投げキッス&スマイル&投げキッスで、

本人も楽しそう、うれしそう。

すばらしかったでしょう?

彼の晴れやかな笑顔が見れてよかった。

ファンにとっては、大きな意味を持ちます。彼の家族も、いろいろなことに耐えてきたと思います。

彼が自信を無くしたように見えた時期もありましたが、笑顔が見られてよかったです。

4回転はなかったけれど、とてもクリーンなプログラムでした。 (みたいな解説)

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4回転ジャンプなしで、92.56のパーソナルベストを出しました。

それまでのベストスコアは、86.46です。

スピンやステップでレベル4を取れていないものがあったので、

点数は、もっと伸ばせます!!

 

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最近のハン・ヤンの演技は、いつも「この演技が見られてよかった」と思わせてくれます。

 

ボーヤン、新境地を開く?!

続いて登場したのは、ボーヤンです。 

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中国スケート界のゴールデン・ボーイです。

世界選手権で2度、表彰台に乗っています。

昨年の中国杯の優勝者。23歳のジン・ボー・ヤン。

 

曲は、キリル・リクターの『Mechanisms』と『Trio 1 in D 』。

『Mechanisms』は、昨シーズン、ブレイディ・テネルが新境地を開いた曲ですね。

 

コリオは誰なんだろう? いつものように、ローリー・ニコル?国内の振付師?

 

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ムムム…なスタートポーズ

すごく中途半端な動きをアクセントにしたコリオだと思う。

メカな感じを表現しているのだと思うが…

私は、ボーヤンはまだベストな振付師に出会えていないと思っています。

 

しかし、そう思っているのは、私だけかもしれません。

興味深いのは、彼はプログラムを変えようと決めて、実際にそうしたわけですが、功を奏したと思います。 (みたいな解説がありました)

 

が、ジャンプはすばらしかったです。

ボーヤンと言えば、冒頭の4回転ルッツが、

「リンクの壁にぶつかる、ぶつかる、あ゛ーーー」というのが最近の傾向でしたが(笑)

助走を少し短くして、いいタイミングで離氷しております。

 

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壁までの距離も心配なし!!

4回転ルッツに+4.22!! 4.22ですよ!!

初めて見た気がします。

 

4T+2Tのコンビネーションも、壁との距離は問題なし!!

跳び急いでいる感じがなく、盤石でした。

 

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最初にビッグなコンビネーション。あ…単独の4回転でした。

ですので、次は4回転トゥループが予定されていますが、セカンドに何かつけるでしょう。

4回転トゥに2回転トゥ。いいですね。

 トリプルアクセルも着氷しました。点数が、跳ね上がっていくでしょう。 (みたいな解説)

すべてのコーチとバックルームのスタッフが、拍手かっさいしています。

この配信を見ている数億のファンが、ドキドキしていたと思いますが、

ジン・ボーヤンは、期待を裏切りませんでした。

男子シングルで、トップに立つでしょう。(みたいな解説)

さすが、ボーヤンです。

北京に向けて、中国スケート界の未来を心配していた関係者も、やんややんやの大喝采。

 

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103.94のパーソナル・ベストで、SP首位発進です。

ボーヤン自身も、拍手!!

 

ということで、どうなるかと思われた中国杯のシングル部門。

女子は、チャン・ホン・イー、男子はボーヤン・ジンとハン・ヤンが

すばらしい演技で盛り上げております。

 

この環境で開かれた貴重なグランプリ大会の一つ。

成功裏に終わってほしいと思います。 


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