こんばんは。ロステレコム男子SPを見て、疲労困憊の種子島ぴーです。
何はともあれ、よかったー。
本日は、電車の中でロシアのライストを見ながら帰宅。
6分間練習の途中で駅に着いて、そこから猛ダッシュで家へ。
デニス・ヴァシリエフス選手の演技のあたりで家の中に飛び込みました。
「間に合った~」と思ったら、ロシアのライストがブロックされて、つながらなくなっているではないですか!!
焦ってあちこちつないで、結局は中国のライストへ(笑)
ただ、由緒正しきネイサン沼の管理人BABEさんに言及していただいたのに申し訳ないのですが…
ニックさんの衣装評価 | BABE Collection feat. ネイサン・チェン ~Nathan Chen~
(BABEさん、いつもありがとうございます。昨日気が付いていたのですが、お礼が遅くなりました。リンクはいつでも大歓迎です)
最近、Google Chromeだと中国のライストが見られなくなり、ブラウザをMicrosoft Edgeにすると見られます。
Chromeだとコメントが非表示にできるのですが、Edgeだと方法がわからず…。
というか、変なところを押して見られなくなったら大変なので、今回も中国12億のみなさんと一緒に観戦することにいたしました。(そんなに見てないって!!)
そこには、ジェントルな微笑みで昌磨を見つめるランビ伯爵の姿が。
昌磨も、いい表情をしています。
フランス杯から2週間足らず。
一度ぶっ壊したものを建て直すには、ぜんぜん時間が足りません。
だから、「試合を楽しんでくれればいい」などと言っていた私ですが…
公式練習で4回転トゥ+3回転トゥをきりっと決めているのを見たら、欲が出てきてしまいました。
もしかして、いけるんじゃ??
とはいえ、音楽スタートと同時に、思いっきり手拍子をして、ドキドキをごまかします(笑)
冒頭の4回転フリップは、 軸が傾いて転倒。
胸がきゅーん。
しかし、昌磨くん、なんか平気そう。
ひょいっと立ち上がって、次に進みます。
次の4回転トゥで跳ぶのを逃げたら、ほんとにほんとにメンタルが心配だったけど、
すぅぅっとキレイに飛び上がって、ふんわり2回転トゥループも付けました。
加点2.53。おお!!
リンクの外で、ランビ伯爵もガシガシと昌磨にエールを送ります。
スピンは、態勢がちょっと変わったからか、レベル3。
ここら辺は、まだ本来の昌磨らしくないかな。
そして、懸案事項のトリプルアクセルの軌道に…
きゃ~神様~
ざざっと氷しぶきを上げて、いつもよりフリーレッグを高々と上げる美しい着氷。
よかった。成功してよかった(安堵)
ちょっと力んでいたけど、ここが復活のカギだったよね。
残るは、フランス杯でレベルが取れなかったステップ。
「ステップ、ステップ」と必死に叫ぶ私。
思うに、この段階でこなすには、このステップは鬼すぎる。
トップを走るサマリンの技術点に、どこまで迫れるか??
演技予定表を見れば、「SPはサマリンやアリエフに届かない」とわかっているのに、いざとなると、トップになることを願う強欲ババアの心境に(笑)
演技が終わると、「ほーっ」、「ほーっ」と何度も息を吐く昌磨。
こんな昌磨、初めて見たよ。
当たり前だけど、本人が一番、怖かったんだと思う。
そして、キス&クライには、なんとなんと、本当にランビ伯爵が!!
もしかして私、未来透視能力があるかも(笑)
だけどね、ファンを安心させようと、笑顔を振りまいてくれるランビ伯爵を見ていると、昌磨がまだいろいろなものを抱えていることがわかります。
4回転フリップを、パンクせずに跳び切ったこと。
最初の4回転を失敗しても、次の4回転トゥに挑んで成功させたこと。
フランス杯で跳べなかったトリプルアクセルを、試合で成功させたこと。
それらを考えると、すばらしいSPだったと思います。
試合後には、笑顔の昌磨がいました。
インタビューを書き起こすと、
「えーと、そうですね、一つ目のジャンプは、6分間練習から跳べないだろうなぁと思っていたので、それ以外の、1つ目を失敗した後をまとめることを練習してきたので、失敗を恐れて(コンビネーションの3Tが)ダブルトゥになってしまったんですけど、練習してきたことが出せるのが目標だったので、それができたと思います」
「(ランビ伯爵は)僕が、演技中、バランスをうまく取れていなかったという話をしたら、ランビ伯爵もそう見えたと言っていて、最後のスピンは失敗してしまったんですけど、もっと練習していこうと。失敗したフリップは、明日は頑張ろうと。技術的なことより、精神的なことを言われました」
「もっと練習していこう」ということは、これからも一緒に練習してくれるってことで、いいですか、伯爵??
SPを終えて、昌磨は現在4位。
現在の順位は、このようになっています。
1位 サマリン 92.81
2位 アリエフ 90.64
3位 イグナトフ 87.54
4位 宇野昌磨87.29
上位とは僅差なので、フリーでひっくり返すことは可能です。
でも、後ろも詰まっています。
デニス・ヴァシリエフスも会心の演技で87.08
カナダのエースになったナム君も87.01。
以前の昌磨なら、この状況でスイッチが入ると思う。
失敗しようが成功しようが、フリーでは思いきっり攻めてくると思う。
でも、完全にいつもの昌磨に戻ったのか、私にはまだわかりません。
今日の昌磨の笑顔は、100%の笑顔には見えませんでした。
演技が始まる前の表情も、天使みたいで美しすぎたと思います。
フリーでは、私の知っている“戦士”昌磨の顔になっているのか、それともまだ少し先になるのか。
明日は、自宅で待機して、フリーの演技を待ちたいと思います。
優勝候補筆頭の美しいアリエフ
そして、アリエフも出てまして、昌磨⇒アリエフという、黄金のラインナップだったんですよ!!
ただ、私は昌磨が気になってしまって、6分間練習で高~い4回転ルッツを跳んでいたお兄ちゃんアリエフは、絶好調で安心だと思っていたんです。
が、今日のアリエフは、なんとなーく疲れているように見えました。
4回転ルッツのコンビネーションが3回転になり、トリプルアクセルも回転が振られていたように感じました。
しかし、一つ一つのコリオが丁寧に演じられ、動きはやはり美しい。
地元の期待が大きすぎるのか??
映像で見る限り、ロシアの観客の人気は、サマリンよりもアリエフのほうが高いように思いました。
が、私にとっての今回のハイライトは、キス&クライでした。
モニターを見ていたルカヴィツィンコーチが、あわててアリエフの胸元に目をやって、
「胸元ざっくり開けすぎなので、ジッパーをもっと上げなさい」と言ったのである。
なかなか硬派なルカ兄貴なのであった。
今回、優勝候補のアリエフは、地元開催のプレッシャーに勝てるでしょうか。
アップダウンの激しいサマリンは、フリーを成功させて、“本物”だと証明できるでしょうか。
そして何より、宇野昌磨は、戦士の顔と心からの笑顔を取り戻せるでしょうか。
気楽に楽しむつもりだったロステレコム杯で、予想外にドキドキしたりホッとしたり、早くも疲れている週末です。