オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

ジュニア男子世界選手権フリーは、厳しい戦いに。

おはようございます。

眠すぎるけど楽しみすぎる男子フリーが見たくて、明け方に起きた種子島ぴーです。

昨晩は、ジュニア女子のSPも見たのですが、記事にするパワーはとてもございません(笑)

 

さて、ジュニア世界選手権男子は、SPが大混戦。

上位12人ぐらい全員に表彰台のチャンスがあったため、

フリーは精神的な戦いになったと思います。

攻める人あり、守る人あり。

守るというよりも、緊張で体が動かなかった選手も少なくありませんでした。

印象に残った選手と最終グループについてのざっくりした感想です。

 

ペーター・グメンニク

私にとって、今日一番の演技は、ペーター・グメンニクでした。

 

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ジャンプも攻め、表現も攻め、胸のすくような『オペラ座』の演技で、SP9位から怒涛の追い上げを見せました。(銅メダルへ)

 

ジャンプの見どころは、冒頭の4回転サルコウと2Tのコンビネーション、

単独の4回転サルコウ、そしてトリプルルッツ+トリプルループ+ダブルループの三連続でした。

4回転サルコウは、軸がまっすぐで美しく、滞空時間が長~い。

三連続は、ループを2本目と3本目に入れられる選手は珍しいと思うし、

身長があるので「おおー」と歓声があがりました。

SPでは、「身長の変化がジャンプに影響しているのかな」と思いましたが、1日で修正してきました。

技術点80.36。フリー155.05のシーズンベストで暫定1位に。

 

「この若者は、ジュニアからシニアへの移行がスムーズにいくでしょう。なんという素晴らしいプログラム。体型の変化もあり、スランプもありましたが、トップに戻ってきました。この時期の選手のパーフェクトなお手本です」(←うろ覚えのバートンさんコメント)

続いて、豪華な豪華なファイナルグループがスタート。

 

佐藤駿

またしてもグループ第一滑走となった佐藤選手。

 

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ジュニアグランプリファイナル王者として、果敢に攻めの演技をしました。

『ロミオとジュリエット』の冒頭はもちろん、4回転ルッツ!!

が、タイミングが合わずにパンク。

続く4回転トゥと2回転トゥのコンビは、ハンドダウン。

さらに4回転トゥループで攻めますが、激しく転倒します。

上半身を氷に打ち付けたようで、一瞬動けず。

大事がなければいいのですが…

 

それでも立ち上がって動き出し、攻めの演技を続けます。

後半は、佐藤選手らしい伸びやかなジャンプと膝が戻ってきました。

ステップもドラマチック。転倒によって、体力が奪われていったと思いますが、最後まであきらめずに攻め続けました。

 

演技が終わって、がっくりと頭を垂れて涙をぬぐう姿に、胸が締め付けられるよう。

でも、アスリートとしては、かなりかっこ良かったよ!!

 

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「トリノのグランプリファイナルで優勝したときの魔法は、ここタリンでは消えてしまいました。彼の顔に、涙と失望が見えます。失望の涙。スポーツの苦しみと快感。いいときもあれば悪い時もある。それがこのスポーツの難しさです。

しかし、才能ある青年です。戦い続けましたが、前半のミスが響きました。彼がトップに立つために望んでいた点数には届かないでしょう。

ジュニアグランプリのチャンピオンです。ワンダフルなスケーター。今日はつらい日ですが、いつかもっといい日が訪れるでしょう」(←うろ覚えのバートンさん解説)

 

ダニール・グラスール

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続いて登場したダニール・グラスール。

慎重にジャンプを跳んでいき、転倒はないのですが、彼の持ち味も感じられない演技だったように思います。

最初の4回転ルッツ、4回転フリップは、どちらも回転不足。

トリプルアクセルも回転不足。

慎重さが、あだになったのでしょうか。

コリオはリショーさんですが、いつもの独特な世界観が今日は薄められていたと思いました。

 

アレクサンダー・セレブコ

地元のすごい声援を受けて登場した、エストニアのセレブコ。

「4位から表彰台に上がってほしい」という期待を背負って、緊張してしまったのでしょうか。

ジャンプの跳び方を忘れてしまったようにさえ見えました。

 

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冒頭の4Tで転倒。

3回転が2回転になったり、回転不足やダウングレードをどんどん取られていったり。

頑張れ頑張れ!!

最後は、疲れてしまったのかなー。

フリーは13位でした。

ノートルダム寺院がプリントされた衣装も、今回で見納めかな。

 

鍵山優真

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苦戦が続く最終グループ。

鍵山選手もいつもより緊張した表情に見えましたが、スタートしていきなりトップスピードに乗ったので、いける!!と思いました。

 

が、今日は演技全体がかみあっていないように見えました。

最初の4回転トゥで、珍しく大きな転倒。

3Loはきれいに決まり、4T+2Tも三連ジャンプも加点はつくのですが、着氷がいつもの優真らしくない。一瞬、考えている感じ。

ステップシークエンスも…気が散っている??

 

となると、大会直前に苦戦していたというアクセルにいやな予感が・・・パンクして1回転に。あーこれは痛い。

技術点が伸びないまま、曲が終わってしまうー(焦)

納得できない演技に、顔をおおう優真選手。

 

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「この若者にとって、本当にすばらしいシーズンでした。そこに、ここでの優勝を付け加えたかったと思います。が、いくつかのミスがありましたので、どう点数と順位に響くでしょうか。まだ2人残っています。

彼のレべルは高いですが、ミスによって点数を引かれます。それでも、ベースになる点数はハイレベルです。4回転トゥで転倒。両足着氷です。ループは問題なし。4回転トゥは空中で少し傾きましたが、ダブルトゥを付けました。トリプルアクセルから、タイトなカーブを描いてトリプルサルコウ。

いつもの彼は、難なく自分でゲームを支配していますが、今日は苦戦しました。トリプルサルコウは美しかった。アクセルがシングルになりました。145.31点あれば、トップに立ちます。残り2選手。トップに立つマジックナンバーは、145.31です。

145.93点です 。フリーでは現時点で4位ですが、総合でトップに立ちました。しかし、2位、3位の選手と点数が接近しています」(←うろ覚えのバートンさん解説)

 

アンドレイ・モザレフ

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鍵山選手がこのような展開になると、がぜん強みを増すアンドレイ・モザレフ。

ミスの少ない選手で、グランプリファイナルの銀メダリストです。

今度こそ、金メダルが取れるか?!

 

『ロスト・イン・ブルー』という個性的な選曲なのですが、今日は手堅い演技でこなしていく印象。

苦手なトリプルアクセルでやや苦戦するも、大きなミスはなく、金メダルに向かってつき進んでいきます。

ステップシークエンスにいつものような感動はなく、

最後は疲れ切って、あきらかに減速していましたが、金メダルで間違いないでしょう。

シーズンベスト160.78を出しました。

 

アンドリュー・トルガシェフ

フリーも最終滑走のトルガシェフ。

美しいトリプルアクセルで始まった『トスカ』に期待大。

 

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しかし、4Tで転倒。さらに、4Tで転倒して、コンビネーションに出来ずリピートに。

続くルッツも転倒。

後半になって、覚醒したかのようにエネルギーを取り戻しましたが、

何度も転倒して疲れてしまったようで、ループでまた転倒してしまいました。

それでも、オリジナルのあのキックジャンプを決めて、意地を見せました。

メダルに届くかなぁと期待していましたが、残念でした。

 

鍵山選手、銀メダルおめでとうございます!!

結果はこちら。

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鍵山選手、銀メダルおめでとうございます!!

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金メダルを狙っていたと思うので、うれしそうではなかったですね。

佐藤選手は、6位でしたが、果敢に攻めた戦士でした。

見ていて誇らしかったです。

点数としては、メダルまであと一歩で惜しかったです。

 

フリーは、思ったような演技ができない選手が多かったようです。

心理戦もきつかったと思いますが、

リンクの氷が悪かったということにしておきましょう。

(整氷担当さんごめんなさい)

 

ヘロヘロなので、内容にたくさんの間違いがあると思いますが、

気づいた方は、やさしくスルーしてください。

おやすみなさい。