こんばんは。コロナウィルスの一刻も早い終息を願っているし、
コロナウィルスに関するブログを書くのも、終息したいと思っていた種子島ぴーです。
でもですね…。
今朝、ISUから届いた案内メールには、
「米国のレイクプラシドで、4月3日、4日に開催予定だった世界シンクロナイズドスケート選手権2020が中止になった」と。
当然ですよね。
米国は非常事態宣言が出ていますし、ヨーロッパ28カ国への渡航が禁止されています(英国も追加されました)。
しかし、数時間後に届いた別の案内メールには、
「ジュニア世界シンクロナイズドスケート選手権2020は、イギリスのノッティンガムで、金曜から開催されている」とありました。
シニアのシンクロ世界選手権は中止になったけど、
ジュニアのシンクロ世界選手権は、決行しているということか??
何かの間違いかな?と思いましたが、
試合の模様が、只今絶賛ライブ放送中。
フィギュアの世界選手権が中止になり、
選手たちの声が徐々に漏れてくるようになりました。
失望と脱力、安堵、気合の入れ直し、休息・・・、複雑な感情がありますよね。
安堵の気持ちの中には、観客と共に密閉空間に何時間もいることの恐怖、母国で家族や友人が命の危機にさらされているときに、遠く離れた場所でスケートをすることの難しさとシュールさ、高齢のコーチやジャッジへの気遣い。
そういうものがあると感じました。
この世界情勢の中で、同じISUという団体が、場所が違うとはいえ、片やキャンセル、片や決行したことに、違和感を覚えました。
ノッティンガム州でも5件のコロナウィルス感染症例が出ています。
ヨーロッパは、これから感染者数が急増すると見られています。
イギリスは、シェンゲン協定に加盟していないので、
他の国からの人の流れが制限されているとはいえ、
間違いなく感染者数は増えていくはずです。
英国のジョンソン首相は、「海外への修学旅行はキャンセルすべきであり、70歳以上の人はクルーズ船に乗るべきではない」と述べつつも、
「まだ学校を閉鎖したり主要なイベントをキャンセルしたりしていない」とのこと。
「まだ主要なイベントをキャンセルしたりしていない」。
モントリオールでもケベックでも、「開催地の政府の判断に従う」という点は、共通です。
でも、開催地政府の判断を待たなくても、ISUとして判断すべきではないでしょうか。
というのも、私は、フィギュア世界選手権の正確な観客数を知りませんでした。
会場の公式サイトには、「最大収容人数2万1500人」と書かれていましたが、
観客席は3000人くらいかな…と。
ですから、「数千人が集まるなら、一人くらいはコロナウィルスに感染している人がいるのではないか?」というようなことを書きました。
が、選手たちのインタビューを聞く限り、「2万人を超える観客が集まる」という認識が、彼らにはあったようです。
2万人が密集して、室内に何時間もとどまるなら、
悩むまでもなく、即刻キャンセルしか選択肢はなかっただろうと思います。
なぜジュニアのシンクロ世界選手権は開催されたのか。
観客数が少ないからか。
フィギュア世界選手権も、ジュニアは開催したからか。
「アスリート、コーチ、役員、ボランティア、観客の健康と安全が第一」と言いつつも、決断は開催地まかせのような頼りなさを、ISUに感じてしまいました。