こんばんは。引き続き、壊れたノートパソコンに振り回されている種子島ぴーです。
さて、毎回、毎回「改悪」と言われて物議をかもすのに、
やっぱりやっちゃうISUのルール改定。
「誰が何のために誰のために」が、公表されないのが伝統です(笑)
世の中には、自分が立場や給料に見合った働きをしていることを示すために、
やらなくてもいいことをして周りを困らせる人たちがいる・・・
って、何かに書いてあったような。
改定の目玉は、4回転ジャンプの基礎点
今回のシングルのルール改定の目玉は、ジャンプです。
- 4回転ジャンプのルッツとループとフリップの基礎点を同じに
- 回転不足に対する判定の細分化
- エッジエラーと怪しい踏切についての言及
- 3回転ルッツの基礎点が下がって、フリップと同じに
ザクッとこんな感じ。私もまだ消化していません。
ルッツは、外側のエッジに乗って滑ってきて、軌道と反対向きに回転をかけて跳ぶので、明らかに難しいし危険でもあります。
4回転ルッツと聞いて思い浮かぶのは、まずロシアの男子。サマリンとかアリエフとかコリヤダ君とか。
そして、アンナ・シェルバコワやアリサ・リウ。
特に、サマリンの4回転ルッツと3回転トゥのコンビネーションは、SPで決まると大砲級の武器になっていました。
武器の威力が、少し落ちてしまうわけですよね。
ただ、素人考えでは、4回転ループも、どうやったら4回転できるのかわかりません(笑)。
そーとー高く跳びあがらないと、着氷までの時間が間に合わない気がします。
このあたりは、選手たちの意見を聞かないと、賛成も反対もできないなぁと思いますが、
現役のトップ選手たちは、「ルールが変わっても、自分にできることをやるだけです」って、答えると思う(笑)
そんなとき、「ただのフィギュアスケートファンのロシア語翻訳」のtamaさんの記事を読んで、興味深かったです。
ガチンスキーのインタビューを訳してくださっています。
リンク貼らせていただきます。
ガチンスキー、ジャンプの基礎点変更について - ただのフィギュアスケートファンのロシア語翻訳
ロジックが理解できません(笑)byガチンスキー
スケーターも、ルッツとフリップの難しさは同じではないと思っていることが確認できました。ガチンスキーだけの意見ですが(笑)
選手によっては、ルッツのほうが跳びやすいって人もいるのかな?
「ルッツは危ないから、なるべく跳ばないで」とか「4回転はループジャンプも跳ぼうよ」とか、改定には何かしら意図があるのかもしれれませんが、
繰り返しますけど、「誰が何のために誰のために」提案可決したのか、公表しないのが伝統です。
よって、邪推、批判、陰謀論がうずまくのは、しかたがないことでしょう。
回転不足に「q」登場
それから、回転不足判定についても、改定がありました。
Downgraded (<<): Missing rotation of half a revolution or more.
半回転以上足りないと、ダウングレード。
Underrotated (<): Missing rotation of more than a quarter revolution but less than half a revolution. The jump will receive 80% of the base value and Judges will reduce GOE.
四分の一以上、半回転未満の回転不足は、アンダーローテーションとして基礎点の80%の得点。GOEでもマイナスが付く。
Landed on the quarter (q): Technical panel will indicate this with a sign “q”. The jump will receive full base
value and Judges will reduce GOE.
回転不足が四分の一の場合は、基礎点をフルにもらえたうえで、GOEで引かれる。採点表に「q」が付く。☜NEW!!
テレビ中継でいきなり八木沼さんが「オイラー」を連呼しだしたときのように、「q」という新顔マークが仲間入り。
Less than a quarter missing: No sign will indicate this. The jump will receive full base value and Judges will reduce GOE.
4分の一より少ない回転不足は、採点表には何も印がつかない。基礎点はフルに付くが、GOEがマイナスになる。
これは、日本人選手には、悪くない改定のように思います。
有利になりそうな選手が何人か浮かびますが、書くのはやめておこう(笑)
怪しい踏切も減点
Poor/cheated take-off: For example a toe-assisted jump is taken off from the full blade, Toe Loop is executed like a Toe Axel or there is excessive rotation on the ice at the take-off. The reduction in GOE is -1 to -3.
ジャンプの怪しい踏切についても、言及されています。
トゥを突いて跳ぶジャンプをフルブレードで跳んだり、トゥループがトゥアクセルのようになってしまったり、跳びあがる前に氷の上で過度に回転したりすると、GOEでマイナス1~3引かれます。
いい悪いは別にして
改定があるたび、どの選手に有利とか不利とか、誰をおとしいれるための改悪…などと言われます。
歴史的に見ても、政治的な動きは否定できません。
でも、私は、昌磨に関しては何も心配していません。
挑戦大好き昌磨のことだから、ランビ伯爵と相談しながら、上を目指していくだけだと思います。
ただルールの変更内容よりも疑問に思うのは、
世界的パンデミックでスケーターは誰も練習ができない状況で、
ルールを大きく変える必要はあったのか…と?
「4回転ループに挑戦してみるか」とか「スピンのコンビネーションを新しくしよう」と戦略を練ったり、焦ったりしても、練習できないですよね?
「コロナの大惨事が起きたから、この年のルール変更は見送られた」と、ならなかったのが不思議です。
パンデミックの終息時期を見ながら、どの大会から新ルールが適用されるか決定するということですが、北京オリンピックで採用されるのは間違いないようです。
スケーターは何も言えないと思うので、コーチたちの意見が漏れてくるのが楽しみです。
ミーシンとかラファとかエテリとかルカ兄貴とか。