こんにちは。東京は、いいお天気の日曜日です。
さて、昨晩はスケートアメリカ、ロシアカップ・ソチの女子SP、続いて男子FPと見て、宇野昌磨アップロードチャンネルも見て、グラン・プレモア・イタリアもチラッと見て、今朝は首と肩がバリバリです。
なぜ、みんな一度にやるのだろうか?
そういえば、オーストリア杯もやってますね。
そんな中、一番集中して見たのは、ロシアカップ ソチ男子フリーです。
SPを終えてトップ3は、1位 ミハイル・コリヤダ 2位 ドミトリー・アリエフ 3位 アンドレイ・モザリョフ。
ショートを終えてインタビューをパスしたコリヤダ君。
「フリーが終わってから」と。
ウォーミング・アップルームでは、
ミーシンと語りながら、ゆっくりと歩いていて、
その姿がなんともよかったです。
「メンタルが一番の問題」と言われ続けているコリヤダ君に、
試合前に何を伝えたのだろうか、ミーシン巨匠。
さて、結果は‥
まずは、モザリョフです。
モザリョフにすべてをかける男、キリル・ダビデンコ。
演技前に二人が交わす視線がすばらしい。
曲は『ハーモニカの男』。
モザリョフの選曲はいつも魅力的なのですが、
今シーズンは特にいいです。
独特なコリオによって、さらっと端正な顔つきのモザリョフに、
小悪魔的な個性が加わりました。
あやつり人形のような雰囲気もありながら、
邪悪で小ズルイ生き物のようにも見える前衛的な動きのコリオ。
指先ペロンも好きだなぁ。
これで、冒頭からパーフェクトな4Fを軽々跳んで、
4Tも単独とコンビネーションでペロン(笑)
トリプルアクセルがパンクして1Aになるミスはありましたが、
今回トップ3全員が、3Aパンク⇒1Aとなったので、プラマイゼロ?!
世界観といい、キレの良さといい、引き付けられる演技でした。
次のオリンピックは来るなー。
でも、諸先輩方のもろもろがあるのか、点数が出るまで少々お時間をいただきますよ(笑) 結果は、183.78!!
続いて登場したのは、ドミトリー・アリエフ。
夏合宿で怪我をして、ドイツに治療に行き、その後休養していたので、
4回転ジャンプが復活したのは、大会の数日前とのことでした。
しかし、国際大会に出る資格を得るために、ここは出場するしかありません。
ゴーゴー、アリエフ!!
曲は、ルカヴィツィン一家が好む、暗く、重く、陰鬱な『L`immensita』。
♪一生、孤独というわけではない。
この広い世界のどこかに、私を愛する人がいるだろう。
独りではない。独りではない…♪
みたいな感じか。←信憑性ゼロです。
ジーマ、重たいメロディが似合うようになったなー。
練習を再開して日が浅いというのに、
冒頭に4回転ルッツを跳んできました。すばらしい。欧州王者のプライドか。
4Tも跳ぼうとしましたが、3Tに。
しっかりまとめていますが、スタミナ不足はいなめず‥
スピードはなく、スピンやステップにもキレはない。
コリオにも目新しさはなく、もしかすると、これまでのコリオを混ぜながら即興で踊っているのではないか?とも見えました。
肉付けするのは、これからなのでしょう。
「最後まで滑り切ってくれ!!」と祈りながら見ていましたが、
すごいと思ったのは、一度も転倒しなかったこと。
今できるすべてを、氷の上に投影した感がありました。
点数は伸びず、156.70。
スピンやステップでレベルが取れていないので、仕方がない。
ルカ兄貴は、無事に滑り切ったアリエフをねぎらっていましたが、
アリエフは悔しそう。
しかし、怪我から復帰できてよかった!!
最後に登場したのは、コリヤダ君。
曲は、もはや名作と断定してもいいと思われる『ホワイト・クロウ』。
バレエダンサー ヌレエフの生涯を描いた作品ですが、
先日、コリヤダ君とミーシンが、ワガノワバレエ学校のニコライ・ツィスカリーゼを訪ねているニュースがありました。
ヌレエフについて話したり、彼の着ていた衣装を見たり...プログラムのイメージを明確にするのに役立ったとのことです。
冒頭の一連の動きが、とても好きです。
コリヤダ君の内側にある清廉なものが透けて見えるようで。
同じことをしても、この雰囲気は他の人には出せないと思います。
最初の4T+3Tは、ファーストでオーバーターンしたものの、落ち着いて3Tを付けました。
続いて、きれいな単独4T。たたみこむような、たっかーーい3A+2T。
この時点で、鳥肌が立ってきました。
しかし、後半が始まると、3Aがパンクして1回転に。
続く3Aも着氷が乱れ、ジャンプが崩れ始めます。
いかん!! 以前のパターンか??
ミーシンパワー、プリーズ!!
リンクサイドのミーシンが、マスクをずらして何かつぶやいているぞ!!
すると、コリヤダ君の演技がまた安定していきました。
演技が終わって、ほぅぅぅと現実の世界に戻ってきたコリヤダ君。
やはりこれは、特別な作品です。
点数は、181.72。モザリョフより低いですね。技術点が原因ですね。
しかし、きょうは、SPのときと違って、抱擁もグータッチもなかったなー。
女子SPのトゥクタミシェワには、マスクを取ってキスまでしていたのに、
そのあたり、どーなってますか、ミーシン巨匠!!
ミーシン巨匠のインタビュー
ミーシャ(コリヤダ君)と私は、2年計画のプロジェクトを組み、それを実行しようとしています。ミーシャのソチ(今回)でのパフォーマンスに満足しています。結果は、私たちが正しい軌道に乗っていることを示しました。最初の一歩が踏み出されました。次はミンスクでのトーナメントで、まもなく出発します。すべてが思い通りに行われることを願っています。
結果は、 1位コリヤダ君 2位モザリョフ 3位アリエフ。
アリエフのインタビュー(SP後)
「今シーズンに向けて新しいSPを作りたかったのですが、怪我、ドイツ行き、治療、回復に多くの時間と労力を要しました。このため、私たちは、ハチャトゥリアンのワルツ(仮面舞踏会)をもう一度やることにしました。
2年前は表現が控えめで、十分にアウトプットできなかったと思いますが、ジュニアを卒業してシニアに上がった最初の年でしたので、今ではよりスマートに堂々と演じることができます。
以前着用していたバーガンディ(赤)の衣装とダークグリーンのユニフォームの2つのスーツを作りました。私はダークグリーンのものが、気に入ったので、今回それを着ます。スーツが出来上がって鏡に映った自分の姿を見たとき、グリーンは知恵、落ち着き、自信を反映しているように思えました。
もちろん、怪我は多くのエネルギーを要しました。リハビリにはかなりの時間がかかり、すぐにすべてをやり始めることは不可能でした。痛みを抱えながら練習しました。ある時点で、私は痛みについて考えないように自分自身をコントロールし、ただ練習しました。すると、痛みは消えました。
ソチへの旅行のほんの数日前に、4回転ジャンプを取り戻しました。SPでは、ルッツとトゥループを跳ぶ必要がありました。完全にうまくいったわけではありませんが、試してみてよかったです。フリーは、レベルを落とした構成でやります。一気にすべてはできません。
ソチには観客はいませんが、それでもみなさんのサポートは感じられます。正直、アリーナに入ったときは、とても緊張しました。そして、自分宛のポスター、ビデオ、素敵な言葉、コメントを見たとき、緊張は消えました。それらは、私を強く元気づけてくれたんです。競技に戻ってきて、競争の激しい雰囲気に飛び込むのは素晴らしいことです。ジャッジの前で演技をする機会から、どれだけ長く離れていたかを感じました。
出展:www.championat.com
ピリッと引き締まったロシア男子でした。