こんにちは。久しぶりに、震えるような演技を見た種子島ぴーです。
昨日の深夜に、ロシアカップ・カザン大会の女子フリーがありました。
アレクサンドラ・トゥルソワの新釈『ロミオとジュリエット』がどうしても見たくて、頑張って起きていたのですが、待ったかいがありました。
ここ最近で一番わくわくする、鳥肌が立つ、エネルギーを感じる演技でした。
まず、トゥルソワは、同門のコストルナヤとSP僅差で優勝を争っておりました。
ただ、勝負は目に見えていて、SPでトリプルアクセルに挑戦し、目に光の宿るトゥルソワに対して、
コストルナヤは、緊張で滑りも硬く、ジャンプも精細を欠いていました。
あの神技のようなトリプルアクセルも、コロナ以降、目にしていません。
怪我の影響で滑り込めていないのもあるのかなぁ。
フリーの滑走順はトゥルソワの次でしたが、
リンクに出る前から、戦う表情ではなかったかも…
さて、フリーに登場したトゥルソワ選手。
演技はこちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=WVOyCTa0kZc
前の選手の点数が出るまでの間に、すでにものすごい飛距離の4回転サルコウを跳んでおりました。
曲はご存知、新釈トゥルソワ版『ロミオとジュリエット』。
私には、大草原で100万の敵を相手に、剣を片手に一人切り込んでいく彼女の姿が見えます。SFファンタジーの世界ですね。
でも、脳内でそのように変換して見ると、すごく盛り上がるので、お試しください(笑)
今回は、私の空想ファンタジーを盛り上げる、スターウォーズ風の人たちがスタンドにいたのですが、コロナ対策をした警備員さんたちです。
さて、戦闘態勢についた戦士トゥルソワ。
まずは先頭の敵を、鋭い4回転サルコウで倒します。GOE3.64ですよ!!
わーわーわー♪ 興奮する観客たち。
畳みかけるように、次のジャンプへ!!
おーー、この軌道は明らかにルッツでは!!
すばらしい軸の4回転ルーーッツで、GOE4.14。
音楽も盛り上がってきて、4回転トゥル―――プ!! と、ここで激しく転倒。
サルコウとルッツで体力を使い過ぎたのか??
しかし、転倒後の立ち上がり方がまた、かっこいいです。
ゴーゴー、トゥルソワーーー!!
軽くダブルアクセルを跳んで、スピンをしながら態勢を整えると、曲調が変わって後半パートへ。
ピアノの切ないメロディが、愛する人を敵に殺されてしまった悲しみを背負って戦う姿を表現しています(と、勝手に想像)。
しかし、この切ないメロディに乗せて、4回転トゥ+オイラー+トリプルサルコウ。
ギョエー!! と思わず口にしそうになりました。
さっき激しく転倒した4Tをコンビネーションで跳んでくるすごさと勇気。
観客の声援もゴォォォォと盛り上がります。
直後に!! 両手上げの3回転ルッツ+2回転ループ。
4回転のコンビジャンプの後に、セカンドにループを付けた難しいコンビ!!
鳥肌が立ちました。
ループで転倒し、やや苦しそうですが、必死に加速し、3回転ルッツと3回転トゥのコンビネーションを仕留めるトゥルソワ。
疲れが見えて満身創痍な感じが、ストーリーを盛り上げます。
さぁさぁさぁ、曲調が変わって、ボスキャラが君臨する城に到着です!!
渾身のステップで、次々に敵をなぎ倒していきます。
会場から手拍子。
最後の力を振り絞って踏む渾身のステップは、浅田真央さんを思い出させます。
最後にボスキャラをドカーンとやっつけて、フィニッシュ。
ロシアの解説も、思わず「うぇーい」(←別の意味があると思いますが)
私も「うぇーい」
と、トゥルソワの演技をスマホでこっそり撮影するミーシン巨匠の姿が。
バレてますよ、巨匠!!
隠れファンなのか、4回転をリーザの参考にしたいのか??
点数は、171.21 うぇーい!!
国内参考得点になるとは思いますが、パーソナルベストですね。
妥当な点数だと思います。どういう計算かはわかりませんが(笑)
テクニカルが100点越えてましたし、これだけすごい演技なんだから、170点でも180点でも妥当だと思います。どういう計算かはわかりませんが(笑)
なんとなく元気のない方、生活にハリがないとお感じのあなた、是非、トゥルソワのこの演技をご覧ください。