こんばんは。さいたまスーパーアリーナから戻ってきました!!
ずっと拍手をしていたのと、代表選考に関する感情の浮き沈みで疲労困憊ですが、
昌磨のことだけ書きたいと思います。
最終グループに登場した昌磨。
前のグループの最終滑走である友野一希選手が『ラ・ラ・ランド』を演じているときに、リンク横に入場してきました。
そして、友野君のステップのとき、会場のみなさんと共に少し手拍子。
その後は、音楽に合わせているというわけではないと思いますが、
ぴょんぴょんと跳びながら、体を温めていました。
友野君が終わると拍手。
途中でステペンに何か言っていて、たぶん「緊張している」とかかな?
ステペンが、昌磨の肩と手首を持って、ブラブラ振ってほぐしてあげていました。
6分間練習・・・これ見てたら、すっごく不安になりますよ。
昌磨は、3回転倒したと思います。(2回だったかも)
4回転ジャンプで2度。トリプルアクセルで1度。
ループは、やはり無理なのかな…。
アクセルの転倒は、「足首が痛いのかな?」と心配になりました。
報道で知ったのですが、6分間練習で跳んだ4回転ループの着氷で、足首を傷めていたそうです。
6分間練習を転倒して終わったので、今までなら、「悪いイメージのままで本番になってしまって・・・」という展開も考えられました。
でも今回は、「昌磨は本番に強い」「昌磨には、尋常じゃない集中力がある」「だから大丈夫!!」という確信がありました。
SPの演技を見ていたからだと思います。
前の滑走者は、鍵山優真選手。
ジャンプの柔らかな着氷は、他の選手とは全然違いました。
演技を見ながら、失敗する気が全くしない安定感。
ただ、目の前で見ると、『グラディエーター』でなくてもいいというか(けなしているわけではないです)、何らかの世界が表現されている感じはしませんでした。
しかし、ノーミスの素晴らしい演技なので、会場全体がスタンディングオベーション!! もちろん、私もスタオベしました。
「これは、昌磨が1回でもジャンプで転倒したら、逆転されるな」と覚悟しました。
普通なら、選手は動揺すると思います。
だけど、昌磨を見ていたら、優真君の演技中、絶えずリンクの横を歩き回り、『ボレロ』の世界へ神経を集中させ、突入していくのがわかりました。周りのことは、一切気にしていない様子。
ほんとに、カツカツ、カツカツ、絶えず歩き回っていて、
ステペンは、昌磨のほうを見ていないふりをしながら、昌磨の近くを着かず離れず付いていきます。
昌磨が何かアドバイスを求めれば、すぐに対応できる位置にいるのだと思います。
いよいよ、昌磨の名前がコールされて、リンクへ!!
きゃー、緊張する~
スタート位置についた昌磨は、いつものようにかわいい、美しいだけでなく、“野武士”のような雰囲気が漂っていました。
昌磨は、とても小さいのに、リンクに出るとキラキラしています。
そして、昌磨が腕を一振りすると、なんと表現したらいいのか。
リンクの中にプラネタリウムができて、その中に私も入って見ているような感覚になりました。
『ボレロ』の世界が、一瞬でリンクの上に建立されました(笑)
冒頭は、6分間練習で転倒していた4回転ループ。
が、何事もなかったように、着氷しました。
狐につままれたような気分です。
4回転サルコウも、4回転フリップも、
どんどん決めていきます。
なんなの?? 出来過ぎじゃない?
続いて、6分間練習で転倒していたトリプルアクセル。
こちらも、シュタッと決めました。
雄大なイーグルで、星くずを拾って天に投げ返すようなしぐさをして、
さぁ、後半に突入です。
と、ここで4回転トゥループで転倒。
昌磨にしては、立ち上がるのに時間がかかったような気がして、鼓舞するために夢中で拍手。手を叩きまくりました(笑)
ひねった足首に痛みが走ったのでしょうか。
立ち上がって、またまた4回転トゥループ。踏ん張ったけど、セカンドが付けられない。
それでも、傷めた脚でここまで5本の4回転ジャンプを跳んでいる。
なんという鬼迫!!
畳みかけるようにアクセル+オイラー+フリップの3連を成功させると、
怒涛のステップが始まりました。
ゴールに向かって行け行け行け行け~!!
と、心の中で叫びながらも、うのうのバナーを握りしめることしかできなかった(笑)
ジェットコースターに乗って、両肩を座席に押し付けられて動けないような感じなんです。
緊張しながら、昌磨の鬼迫に気圧(けお)されているような状態です。
そして、あっという間に終了~。
あれ、もう終わり??
昌磨だけ、演技時間が短いよね?
曲が終わった瞬間、反射的に立ち上がって拍手拍手拍手!!
うのうのバナー、フリフリフリ!!
すごい、すごい、すごい。
怪我を言い訳にしなかっただけでなく、
怪我を負ってなお、“これまで”を超える演技をしてみせた。
ステペンが言っていたように、「Almost no miss.(ほとんどノーミスじゃね?)」
演技を終えた昌磨のリアクションは、いつもとは少し違って、
ガッツポーズでもなく、リンクに崩れ落ちるでもなく、
少し苦しそうに自分の胸をつかんでいました。
「自分に勝てた」と確認しているかのように。
私は、泣きませんでした。
涙は出ず、ただ、興奮に包まれていました。
試合後のインタビューで、6分間練習で足を傷めたことが明かされ、
それについて、「ステペンに言ったけど、大丈夫と言われた」というのも笑ったし、ステペンの性格・指導法がなんとなくわかってきたなぁと思う今日この頃(笑)。
そして、
「僕も別に足が痛いからといって、そこで何かが変わるわけではなく、やめていい理由、失敗していい理由にもなるわけではない。どうしたら跳べるかなということだけを考えて、足が痛いなら、今まで足が痛い時も練習してきたことがあったので、どうやってその日を乗り切ったかを色々考えて、すごく冷静にフリープログラムを滑っていたかな」(デイリー)
宇野昌磨 6分間で負傷も「失敗していい理由ではない」今回構成はベース、さらに上狙う/スポーツ/デイリースポーツ online
というコメントに、昌磨のすごさを感じたし、
「足が痛い」と訴えても「大丈夫」と答えるステペンの影響を、
いい意味でしっかり受けていると思いました。
万全でない状況でも崩れずに、ここまでの演技をやってみせた昌磨は、
すごいとしかいいようがありません。
で、試合前に書いた「私の願い」はかなったのかと言いますと、
昌磨とステペンの目指すスケートができますように。〇
→昌磨も納得。ステペンも「よくやった」と。
2019年からの決断と選択が、間違っていなかったと思えますように。〇
→説明不要
演技後の昌磨が、笑顔でありますように。〇
→笑顔、笑顔、笑顔いっぱいでした。
氷の上でガッツポーズが見られますように。×
→でも、ガッツポーズより深いものが見られました。
ステペンが大喜びできますように。〇
→リンクの横ですごく拍手してました。
表彰式のときの昌磨は、とにかく、にこにこ、にこにこ、笑顔でうれしそうでした。
銀メダル以上に価値がある銀メダル、おめでとう!!
そして、オリンピック出場、おめでとう!!
今日はもう眠いので、報告は以上です。