こんにちは。全米男子のフリーを見た後、
「オリンピック選考でもめること間違いなしの順位」に、
深く考えたくなかったのでとりあえず爆睡した種子島ぴーです。
さて、最終グループの戦いは、カムデン・プルキネンの『ベサメ・ムーチョ』からスタート。
コロナ以降、不本意な演技が続いていたカムデンですが、
いやー、ついに素晴らしい、素晴らしい演技をやってのけました!!
4回転ジャンプ2本を決め、1か所2回転になったジャンプがありましたが、落ち着いて堂々として、『ベサメ・ムーチョ』(たくさんキスして)の甘やかさもあって。
演技を終えて感情を爆発させる彼を見て、とても幸せな気持ちになりました。
おめでとう、カムデン・ハッピー・プルキネン!!
続いて登場したのは、ジェイソン・ブラウン。
冒頭に4回転サルコウを入れています。が、今回も決まらず大きく転倒。回転はすばらしいと思ったのですが、なぜ転倒したのだろう?
この転倒がほかのジャンプに影響するかと心配しましたが、とても落ち着いていました。ただ、技術点はカムデンと6点差で、PCSが高かったとしても、表彰台はどうだろうか…という一抹の不安が。
演技後のジェイソンは、感極まっている様子。大雪の中、たいへんな道のりを経て大会に到着したものの、コーチのトレイシー・ウィルソンが、コロナの陽性反応が出て、キスクラにもおらず…本当にお疲れ様でした。
188.94の高得点。289.78で暫定トップに。
ジミー・マを経て、ネイサンと僅差でトップを狙うヴィンセント・ジョウが登場。
私の大好きな『グリーン・デスティニー』をわくわくしながら待ちましたが、冒頭の4Lzでオーバーターン。コンボにできず。
続く、4F、4Sで持ち直したかなと思ったのですが、疲労が見え、ジャンプもスピンもステップも精細を欠いていきました。アクセルでは転倒。
昌磨が言っていたように、高難度構成の演技は、一つジャンプを失敗すると、どうにでも転ぶ。疲れているときのヴィンスは、雪崩のように回転不足が続きます。この重大局面でなんということだ!!
「ヴィンスは実はコロナに感染していて、体が動かなくなっているのではないか」。「ショートとフリーを中日なしで演じるのは、体力の消耗が激しい」「北京オリンピックの団体戦に出た男子選手、特にフリーに出た選手は、翌日が個人のショートだから絶対的に不利」などなど、いろいろなことを考えました。
採点にとても時間がかかり、回転不足のチェックが入っているんだろうなぁ・・・と。
フリーの点数は、4位。総合でジェイソンをわずかにかわすと、会場に微妙な空気が流れた気がしました。
キスクラで様々な感情が押し寄せたのか、崩れ落ちるヴィンス。お疲れ様でした!!
続いて登場したのは、元気いっぱいのマリンニン君。
4回転ルッツを3回転のように跳ぶマリンニン君。
4回転トゥを3回転のように跳ぶマリンニン君。
4回転サルコウを3回転のように跳ぶマリンニン君。
4回転トゥ+オイラー+3回トゥを、お花畑でスキップするように跳ぶマリンニン君。
テクニカルボードはぐんぐん上がって、115.44点。PCSで抑えられながらも、199.02をゲット。恐るべし。
ジュニアグランプリ2大会での優勝ほか、数々の実績を見れば、今日の演技がマグレでないことは確か。
この選手をオリンピックに行かせないなど、とても考えられません。
どーなる、全米男子!!
と考えているうちに、赤い人がリンクに登場。
なんか、衣装の色が目に突き刺さるようなんだけど、南米産のカナリアか?!
アメコミのスパイダーマンのイラストのようでもある。
溶岩マン??(いるのか、そんな奴)
誰だ、誰だ、誰だ??ネイサン・チェンだー!!
「練習着ぽい」「地味過ぎる」というファンや関係者からの“誹謗中傷”に怒ったヴェラ・ヴェラ・ウォン・ウォン先生が、怒って塗装用のペンキをぶちまけたような、
ネイサンの存在をもかき消すような奇妙な衣装で、演じますは『ロケットマン』。
余談ですが、昌磨のグレスピの衣装味もありますよね。
昌磨君、お衣装貸してあげて!!(笑)
それはそうと、ネイサン、足の付け根を怪我しているらしい。
スタート位置に向かう前の歩き方が、すでにおかしかったです。エキシビションを辞退したそうですが、実は怪我の状態はよくないのかもしれません。
マリンニン君が巻き起こした熱風の中、演技を始めたネイサン。いつもより緊張して見えましたが、4回転フリップのコンボを難なく決めて盤石な滑り出し!!
と思ったら、フリップで転倒(お尻はついていなかったと思う)。
スケートアメリカが頭をよぎって、超緊張。
ネイサンの演技をいつも見ている人なら、ネイサンの動きがすこーしいつもと違うのを感じたと思います。
足の付け根かお尻のあたりに故障がある感じで…それでも、さすがのネイサン。残りのジャンプを丁寧に決めて、「はぁ~一安心」と思ったら、
コリオシークエンスで、いきなり前に突っ伏すようにドバーンと転倒😱
でも、ヒップホップなので、一瞬コリオの一部かと思いましたよ(笑)。ぜひ倒れたときのバージョンも作っておいてほしいです。
ラファ親父は、ネイサンの状態を知っているからか、
「よくやった」という感じでネイサンをしきりにねぎらい、お茶目なジェスチャーで上機嫌。
きっと、ネイサンの怪我はよくないんでしょうね。
結果は、1位ネイサン 328.01
2位イリア・マリンニン 302.43
3位ヴィンセント・ジョウ 290.16
4位ジェイソン・ブラウン289.73
これは、もっとも物議をかもす順位になってしまいました。
金メダル候補のネイサンは、100%オリンピックへ行きます。
マリンニン君の実力は本物。この点差と演技内容で、オリンピックに送らないのは考えられません。
しかし、ヴィンスとジェイソンが僅差。
北京で金メダルを獲る可能性もあり、ネイサンと1、2フィニッシュを飾る可能性もあるヴィンスを、オリンピックに送らないというのは考えられません。
でも、ジェイソンも、グランプリファイナルに出場予定だったし、素晴らしいスケーターであることは間違いない。ただし、4回転はなし。
どーなのこれ?
私の予想は、ネイサン、ヴィンス、マリニン君だけど、平昌オリンピック以降のジェイソンのことを考えるとつらすぎる。考えたくないので、ちょっと寝よう。
起きたら、米国男子のオリンピック代表が決まっていました。
ネイサン、ヴィンス、ジェイソンです。
そうか!! マリンニン君は、ラファ門下だから、ネイサン、マライアに加えて、一門から3人は出せないっていう暗黙のルールがありましたよね。
ない?? あらら。これは…いろいろ尾を引きそう。
でも、ジェイソン、再びのオリンピック代表、よかった!!