こんばんは。昨晩は、Googleドキュメントで書いたブログを間違ってゴミ箱に入れてしまい、
ゴミ箱からも完全削除してしまい、ショックで固まって、もう一生ブログは書けないと思っていました。
が、Googleサポートさんが見事にファイルを復元してくれました。
サンキュー・サンキュー・サンキュー♡
ということで、昌磨をのぞくJAPAN OPEN 男子について、当日の記憶をさかのぼっていきたいと思います。
■トップバッターは、競技から引退したミハル・ブジェジナ。
衣装からすると、プログラムは『ブライアン・アダムス・メドレー』だー。
最近、ネイサンの影響かシンプルな赤シャツやブラック T が多かったけれど、ちゃんと衣装を着ていました!!
かつてスケート・アメリカでも着用した、「ヴェラヴェラ・ウォンウォン先生デザインか?」「ネイサンのストックを借りたのか?」と思う、あのブラック&ストライプの衣装です。
よく見ると、ヴェラヴェラ・ウォンウォン先生タイプよりも、生地が凝っていました。
さてノリノリで始まった『ブライアン・アダムス・メドレー』。すぐに会場から手拍子が起こります。
まずは緊張のトリプルアクセル。オッケー!!良い滑り出しです。
続いて3回転フリップ。 むむっ😑
もう一度3回転フリップ。むむっ😑
「ちょっと、ちょっと、誰かリンクの上にニスでも流した?」という感じで、着氷でツルっとなってしまう。
その後も、ループ、サルコウと、むむっ😑むむむ!!😑が続き、
リンクサイドのコーチ、いやお父さん、怒らないでー😂天を仰がないでー😂
競技から引退したのに、6分間練習では、
若手につられてジャンプを頑張りすぎちゃったみたい。本番で使うスタミナを消費してしまったようです。
フィニツシュと共に、膝に手を付くミハル。
とにもかくにも、最後に日本に来てくれてよかった。会場は温かい拍手。
しかし、98.26という得点に、耳を疑いましたよ。
本気で採点されてる。当たり前だけど。チェコの審判もいたけど、手加減してないー。
■続きまして三浦佳生選手の登場です。
曲は『美女と野獣(ビューティ&ビースト)』。
実は、今回の男子の6人の演技で一番感動したのは、三浦選手でした。
ジャパンオープン応援ありがとうございました!
— Kao Miura (@kao_miura) October 9, 2022
緊張しましたが演技が始まってからは楽しく滑る事が出来ました!
団体戦も初めてで凄く楽しかったです!
また頑張ります!#ジャパンオープン2022 pic.twitter.com/WpgSTPrZEp
音楽が流れた瞬間、心臓がかき鳴らされるような感じがしました。
まだ演技は始まっていませんでしたが、
すばらしい演技は、始まる前から予感がするのでしようか。
4回転ループたっかーい。4回転トゥ、降りたー
4回転サルコウ、飛距離すごーい。3連も美。
なんだこりゃあ、かっこいいぞー。
上半身の使い方も、昨シーズンとはぜんぜん違う。
しかし、余計なことを言わせていただくと、
上着の肩がつまって、手を動かしにくそう。
いっそ、王子様ではなく野獣の斬新な衣装で大暴れしてほしい。
1カ所パンクみたいなのはあったけど、エンディングに向かって加速していく感覚に心が躍ります。
昨シーズンは、脚の怪我もあって動きに粗さが目立っていたけれど、とても洗練されていて、王子の衣装も素敵でした。(でも、野獣バージョンが見たい😝)
会場総立ちでスタオベでしたね。関係者エリアの人々も、頭上に手を挙げて拍手~。
東京選手権では、「最初から最後までビースト(野獣)で終わってしまった。王子に戻れるように頑張る」と言っていたので、
試合後の会場インタビューで、「今日は、ビューティとビーストの割合はいかがでしたか?」と。
佳生くん、「ビューティ8割、ビースト2割です」と答えた後、
女子2人に「違う、違う」と指摘され、
「あ、ビーストが8割でビューティが2割」と言い直していました。
しかし、この場合の“ビューティー”は“美女”であって、“王子”ではない。
「美女2割で野獣8割」っていうと、
このどーもくんみたいな感じ?
■3番滑走は、ジェイソン・ブラウン選手。
ジェイソンがリンクに入ってくるだけで、
しあわせオーラが振りまかれ、すごい拍手と歓声。
あれ歓声?? 賑わい席(関係者席)の面々ですね。仲間にも愛されているジェイソン。
曲はラマンチャの男より『見果てぬ夢』。
このプロ、フレンズ・オン・アイスで見ていましたが、ショーナンバーだと思っていました。
ロヒーン・ワードと新しく振り付けたフリーは、これだったんですね。失礼しました。
ジェイソンも、今シーズンは競技から離れています。
が、現役感バリバリで、演技に一切の劣化なし。
ただ、ジェイソン比では、ショーで見たときのほうが、すべてが伸びやかでエモーショナル。
当たり前ですが、競技になると緊張もあるし、ジャンプの着氷もステップもスピンも、変わってくるものだなぁと思いました。
リンクサイドのトレイシー・ウィルソンが、「がんばれー」みたいに、笑顔で何度も叫んでいたのが印象的。
最後、ジャンプで転倒すると、「ありゃあ」とバンザイして崩れていました。コーチというよりファンみたい。終始楽しそうでした。
ジェイソンも、終わって「あちゃー」と頭に手をやってました。
だけど、総スタオベで大歓声(from賑わい席)、ものすごい数の星条旗でした。
このプロ、もう一度、どこかで見たいなぁ。
■続いては、欧州チームの期待を一身に背負ったダニエル・グラッスルが登場。
とってもヨーロピアンな色合いの素敵な衣装。
プログラムは、フランス映画『友だちの恋人』。振り付けは、ブノワ・リショー氏。
説明されなくても、ストーリーが空想できるタイトル。
いかにもリショーさんセレクトの曲名に、「やられたー」と思いつつ、
グラッスル君の動きがとてもいいので見入ってしまった。
ジャンプは、いつものように判定が難しい感じであったが(首に負担はないのか?)、
そのほかは、かなり滑り込まれている印象。
バランスを取るのが難しそうな姿勢でのスピンも、足元が一切ぶれない。ものすごい拍手。
リンクサイドで、「どうどう?うちの子、いい感じでしょ」と言った感じで、
賑わい席(関係者席)を振り返る風格あるブロンドの女性。
グラッスル君ママだと思っていたけど、
新コーチのオルガ・カニシェワだったみたい(たぶん)。
ミスは最小限に見えたけど、点数は予想より伸びず。
採点表みたら、ジャンプがほぼ減点対象になっいて、うーむ…ちゃんと厳しく見ているんだなぁ(当たり前)。おっと、テクニカルパネルに日本のあの方のお名前が…
■などと考えているところで、キラキラ光る衣装の昌磨がリンクへ。
観客も関係者も、世界王者の初戦を見ようと、身を乗り出します。
先日書いたので、割愛いたします。
■ラストは、イリヤ・マリニン君で『Euphoria』。
マリニン君バナーを持った人たちが、パタパタしています。赤ちゃんの顔みたいなイラストが、かわいい。
4Aを見届けようと、私も、まばたき禁止で見つめました。
毎回思うけど、最初のポーズ(両手を前に出して、頭をそらせる)は、苦しそうじゃないですか?
USクラシックの時みたいに、音楽がなかなかかからないときは、
顔を一度上げてキョロキョロしなきゃいけないし。
4Aは、ステップアウトしたけどお尻はついていないし、ほぼ回っているように見えました。
マリニン君のすごいところは、4Aで体力を使い果たさず、
安定感抜群の4回転や連続ジャンプを、バシッ、バシッと決めてくるところ。
ジャパンチームの目の前で4Lzq+1Eu+3Sを跳んだとき、
昌磨と佳生君が、「いやいやいや、ありえねー」って感じで、
笑いながら首を振っていたのが見えました。
ジャンプも鬼構成だけど、私が一番「シェイ=リーンは鬼だな」と思うのは、
コリオシークエンスです。
体力の消耗が激しい動きのみで構成され、稼ぐ点数に比べて、疲れすぎる。
USクラシックで見た、両足をお腹に引き付ける屈伸のジャンプはなくなっており、
片足を伸ばして跳ぶジャンプに変わっていました。さすがに、疲れすぎると気づいたのかも(笑)
最後のほう、北米チームの3人が立ち上がって、
手拍子でマリニン君を鼓舞していました。
マリニン君パパもリンクサイドにいるんだけど、
さっぱり系でカジュアルな服装なので、風景に溶け込んで会場スタッフみたいなんですよね。
演技後は、こちらも総スタオベ。星条旗が客席で揺れて、ヤンヤ、ヤンヤの大喝采でした。
昌磨は、試合後の会場インタビューで、「マリニン君のほうが僕よりいい演技をしたと思っている」と言いました。
私は、点数を気にしていなかったのですが、
得点は、昌磨と0.58の僅差だったようです。
昌磨の演技のほうが、全体としてクラス感が上だと思いましたが、
今後は、ジャンプがノーミスでないと、厳しい戦いになりそう。
マリニン君を“ジャンプだけ”という人もいますが、
絶対に違うと私は思います。
今は、ジャンプの負担が大きすぎるので、
他まで完璧にやるのは難しいかもしれませんが、
柔軟性や姿勢の美しさも持ち合わせている選手です。
ネイサンほどすごい選手は現れないだろうと思っていましたが、
必ず誰か現れるものですね。
昌磨も、別次元に達しているし、時代は先に進んでいく。
で、今回、長洲未来選手、マライア・ベル、ミハル・ブジェジナ、ジェイソン・ブラウンと、競技を引退した選手が出ていました。
途中で、「現役のノッテる選手がこれだけ大勢いるのに、引退した選手が必死に滑っているこの大会は何なのか?」と、考えた瞬間がありました。
答えはわかりません。
ただ、本当にいい大会だったんです。
本当に楽しい会場だったんです。
観客も関係者も盛り上がって、応援して、心が温かくなったり涙が出そうになったり。
出場した選手も、笑顔と涙と幸せそうな表情で、
表彰式では、みんながハッピーな気持ちだったと思います。
いろいろ考えると矛盾点もある大会だけど、
他にはない不思議な素晴らしさがある大会。
それが、ジャパンオープンだと思いました。