こんばんは。昨夜は、ジュニア世界フィギュアの男子SPを観戦して、なかなか寝付けなかった種子島ぴーです。
すばらしい演技はたくさんあったのですが、
最終滑走の三浦佳生選手の演技に、
滝に打たれたような境地になって、記憶がぶっ飛んでしまいました。
三浦選手が脚の肉離れで世界選手権を辞退したとき、
「回復まで1カ月以上かかるので、ジュニア世界選手権も無理だろう」と話していましたよね。
でも、出場。
試合前の報道では、「調子は最悪」と伝えられていました。
世界中から集まった精鋭たちが、すばらしい演技を見せる中、
脚の怪我と練習不足のフアンを抱え、
最終滑走で登場するのは、勇気のいることだったと思います。
スタート位置について、意を決したような表情の佳生くん。
曲が『四季より冬』であることから、
どうしても、昌磨を連想し、脚の怪我に苦しんでいた頃の昌磨の姿ともだぶってしまいます。
がんばれ、がんばれ!!
最初のコンビネーションは、4回転を封印。
(全日本では、SPに4回転を2本入れていました)
3回転ルッツで軸がずれてオーバーターンして、
普通なら単独になってしまうところを、
果敢に3回転トゥを跳びました。
着氷が完全につまってしまって、マイナスのGOE。
大丈夫、ここからだ!!
続く単独ジャンプも3回転にして、流れのあるフリップ。
よし、脚は持ちこたえられそうだな。
スピンに練習不足感が見えるけど、仕方がない。
おぉ、レベル4だ!!(と思ったら、後からレベル3になっていました)
そして、最後のジャンプは、トリプルアクセル!!
というところで、転倒してリンクの壁に激突。
起き上がるのに一瞬の間があり、左の太ももを押さえていたので、
また肉離れをしたんじゃないかと、とても心配になりました。
演技を中止するかな?と思いました。
が、果敢に演技を継続。
フライングシットスピンは、衝撃を脚が受け止められていないように見えました。
肉離れしたまま、滑っているのか?! と心配に。
曲が激しさを増して、最後のステップへ!!
と、バランスを崩して転倒。
しかし、佳生くんは逃げない。
会場から手拍子。私も手拍子。
最後の力を振り絞ってスピン。
脚、がんばれ~!!
フィニッシュと共に、大歓声がわきました。
しかし、呆然とする佳生君。
そこからの動きは、スローモーションを見ているように、ゆっくりでした。
私は、全身滝に打たれたような衝撃を受け、
なんだかわからないけど、感動。
説明できない感情に胸を打たれ、しばらく押し黙っていました。
脚は大丈夫なのか。
肉離れを再発していないといいけれど。
歩けていたから大丈夫なのかな。
フリーに進めないかなと思ったけれど、20位でフリー進出。
それがいいのか悪いのか、わかりません。
フリーは『ポエタ』。
あの怒涛のプログラムを、彼の太ももが受け止められるのか。
練習できなかった間の筋肉や持久力の衰えが、本当に心配です。
出る以上、彼は逃げないだろうと思う。
16歳なのに、時々、野武士のような、オヤジのような、“漢”のような雰囲気を醸し出す選手なので、すべてをかけてフリーに挑んでくると思う。
脚の状態が本当はどうなのかわからないので、応援することしかできません。
「SPで悪夢を見た」と語ったそうですが、悪夢が晴れることを祈っています。
印象に残った選手がたくさん
- イリヤ・マリニン君は、SPで4回転を抜いて、優勝を獲りにきています。
- カナダのウェスリー・チュウ選手は、スピードがあって、スピンが美・美。ヴィンスと同じ『ヴィンセント』で滑っていたのは、何か意味があるのか?憧れ?
- 壷井達也選手。優雅で知的な滑りで5位。「Tree Of Life」という曲も、他の選手とは違う独特の世界観があって素敵でした。フリーのラフマニノフもノーブルで好きです。
- カナダのステファン・ゴゴレフは、怪我から復活。大きくなっていてびっくり。ラファがいたので、びっくり。
- イタリアのニコライ・メモラの『海賊』、素敵すぎる。元はバレリーナだったのだろうか…と思うくらい。ジャンプの転倒がもったいない。
- 本田ルーカス剛史選手が、『苦悩する地球人のSOS』を持ち越してくれてうれしい。曲と共に表現力がどんどん増していくのがすごい。ジャンプの減点が惜しい!!
- ジャンプが惜しいと言えば、スイスのナオキ・ロッシ選手。本人も相当悔しがっていました。シャンペリーの一員として初めて知ったときより、滑るスピードが驚異的に速くなっていました。
他にも、これから人気が出そうな、かわいい&美しい選手がたくさん出場していましたが、書くと軽蔑されそうなので書きません😅
ショートの点数は、イリヤ・マリニン君以外は、接近しているので、
フリー次第で順位がいくらでも入れ替わると思います。
- 壷井選手5位
- 本田選手9位
- 三浦選手20位
アイスダンスは、先ほど、日本代表 來田 奈央/森田 真沙也組の演技が終わりました。
海外組は、ジュニアでも大人っぽすぎる演技が多いように思うのですが、
二人は、ジュニアらしく、でも子供っぽくなくて、とても落ち着いた演技でした。
明日は、16:50~女子シングルSP、24:15~男子シングルFSです。