こんばんは。
ISUスケーティングアワード各賞の、最終ノミネート3名が発表されました。
このアワードについては、ノミネートにしても最終選考に残った人についても、
「?」と思う部分が多く、昌磨ファンの方々は、興味を失っているかもしれませんね。
私も、なぜ、昌磨のあの美しいオーボエ協奏曲の衣装がノミネートされないで、
●×▽な衣装がノミネートされているのか。
とか、
ほとんど目にしたことがないあのプログラムが、なぜノミネートに残っているのか。
とか。
衝撃の新星マリニン君が、新人賞にノミネートされなかったのは、なぜ。
とか、全体的に雑なセレクト感は否めません。
たぶん、そこが改善されないと、選手たちが「選ばれたい」と思う賞にはならないと思われます。
その中では、ベストコーチ賞とベストコリオグラファー賞に最終ノミネートされた3人は、比較的、納得できる顔ぶれではないでしょうか。
そして、ベストコーチ賞の最終ノミネート3人に、
ステファン・ランビエールコーチが入っています。
特に優秀な成績を残した教え子として、
- ラファエル・アルトゥニアンは、ネイサン・チェン。
- ステファン・ランビエールは、宇野昌磨。
- パトリス・ローゾンは、チョック&ベイツが紹介されています。
今年のアワードは、コロナ禍の影響で、前回とは該当期間の区切りが異なり、
判断が難しいところではありますが、
ステファンは、昌磨、デニス、高志郎くんの躍進によって、直近の印象が強く残っています。
が、オリンピックシーズンのネイサン・チェンの印象も強く、
ラファエル・アルトゥニアンが選ばれる可能性は、大きいのかなと思います。
ただ、最終3人に選ばれた時点で、3人とも素晴らしいし、
コーチとしてのステファンを敬愛する私としては、十分にうれしいです。
今回、昌磨のビデオ『決意』を見て思い出したのですが、
昌磨がステファンを新しいコーチに選んだとき、
多くの人が言ったり、思ったりしたと思うんです。
「昌磨はジャンプを修正する必要があるのだから、ジャンプを教えられるコーチのところへ行くべきだ。ステファンは、ジャンプコーチではない」と。
2019年のフランス杯のフリー「ダンシング・オン・マイ・オウン」で、
昌磨は、「これでもか!!」っていうくらい、
ジャンプを失敗しまくりましたから。
でも、昌磨は、ジャンプを改善するためにステファンのところへ行ったのではなかった。
再び、スケーターとしてトップ集団に返り咲く自信はなかったから、
「最後に楽しくやれるコーチのところへ行こう」と思って、ステファンの翼の下に潜り込んだんですよね。
フランス杯のときの演技は、逃げない昌磨にほれぼれしたし、
会場の反応も、忘れられません。
あの試合では、「今の何倍も頑張っていたのにうまくいかず、悲しい気持ちになった」という昌磨。
こちらの会場音YouTubeを見て、また号泣しました。
↓
IDF19 Men's FS - Shoma Uno 宇野昌磨 (dancing on my own) - YouTube
ところが、涙、涙のフランス杯から約2カ月。
スイスから帰国した後の全日本選手権の「ダンシング・オン・マイ・オウン」で、
演技をしながら昌磨が、にっこり、にっこり、笑うんです。
本当に、楽しそうに、うれしそうに、穏やかに。
あの演技は、とんでもなくしあわせな空気を私に運んできてくれたし、
会場のお客さんたちも、ほほ笑んで、口元を緩めて、しあわせそうな表情で昌磨を見ていました。
そして、キスアンドクライで、ステファンが昌磨の膝をポンポンと叩きながら、言うんです。
「メリー・クリスマス」って。
号泣ですよ。
ステファン、キスクラで、とてもしあわせそうに見えました。
昌磨がニコニコしているだけだったので、
「Merry Christmas to you too! (あなたも幸せなクリスマスを)」って、昌磨の代わりに自分に言ってあげていました。
憶測ですが、ステファンは、
「あなたに宇野昌磨を復活させられるんですか?無理じゃね?」みたいなことを、どこかから言われていた気がします。
本人の口から語られたことはないけれど。
あの時期、デニスも高志郎くんも、試合での結果に波があったし、
昌磨同様、ステファンも大変だったと思います。
「もう一度トップになれる」と、昌磨に気づかせてくれたのは、ステファン。
昌磨が、トップになれたこともうれしいけれど、
無欲で慈愛に満ちたステファンが、一流のコーチとして認められたことも、うれしいです。
ベストコーチに選ばれたらおめでたいけれど、
選ばれなくても、ノミネートされただけで、十分うれしいのであった。