国別対抗戦の“かなだい”の『オペラ座の怪人』は、
体感値で1分半くらい。
あっという間に終わってしまったように思えた演技でした。
大スタジアムなのに、小さな芝居小屋のごとく濃密な空気が充満し、
ワールド杯サッカーでゴールを決める直前のごとく、
大歓声がゴゴゴゴーと渦巻いて、両腕に鳥肌。ゾクゾクしました。
そして、最後は、涙、涙、涙。
ISUの実況解説も、感じ入ったようで、
エモく熱く語っているので、訳します。
私の感情も加味した、意訳であることをご了承ください。
動画をお借りします🙏
村元/高橋 MURAMOTO/TAKAHASHI (JPN) FD - 国別大会2023 - YouTube
次は、30歳のカナ・ムラモト&37歳のダイスケ・タカハシ。
115.95点が、数週間前の世界選手権で出した彼らのパーソナルベストです。
(♪ワーワーワー コリオステップが終わると、ものすごい大歓声)
ストレートラインリフトから、
すぐにローテーショナルリフトへ。
(演技中は、解説ほぼ無言で見入る)
サイド・バイ・サイドのワンフット・シークエンス。
(演技終了)
スポーツであることを別にしても、
これは、とんでもなくすばらしく、
とても独創的で、ものすごく楽しめるプログラム。
二人の間にある演技への情熱。
それを見つめる何千もの人々。
審判たちは、この演技を、
観客とはまた違った方法で、
分解して細部をチェックして点数をつけるでしょうけれど、
この瞬間は、何千もの観客と世界中の視聴者は、
彼らが何を感じ、何のためにこんなにハードな練習を積んできたかを、感じています。
点数が何点であろうとも、
このような演技こそが、
このスポーツを素晴らしいものにしているのです。
(歌子先生、『よかったー、よかったよー』)
ただスポーツであるだけでなく、
おそらく、これは一つの物語。
大小の感情や喜怒哀楽、人としての感情…
それらが、このスポーツを次のレベルへ引き上げるのです。
このリフトの入りをご覧ください。
肩越しにパートナーを持ち上げ、すぐに彼は片足で立ちます。
彼女は、彼の太ももの上に立ちます。
とても難しい技術ですが、とても美しいですね。
アスリートであり、パフォーマーであり、役者でもある。
この演技は、それらすべてを備え、すべてを見せてくれます。
ビューティフォー!!
さて、115.95が、彼らのフリーダンスのパーソナルベストです。
間違いなく、それに近い点数が出ると思います。
点数よりも感情が重視される。
それが、アイスダンスのすばらしいところです。
もちろん、私たちは、彼らが大好きですし、
彼らがトントン拍子に成功する(順位を上げていく)のを見たいですが、
(それよりも)私たちは、彼らがきらめくような演技をするのを見たいのです。
そして、このチームはそれをやって見せました。
フリーダンスのスコアが出ます。
カナとダイスケの点数は、116.63点。
この点数は、現時点でフリーダンス2位ですが、パーソナルベストです。
(以上です)