オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

「失敗も醍醐味の一つ」を定着させた、昌磨の功績

こんばんは。ゴールデンウィークも、あと少しでおしまいですね。

昌磨は、プリンスアイスワールド横浜公演を、無事に終えたようです。

 

さて、FODプレミアムの「フイギュア激闘録2022-2023」の第二回目は、

第一回目に続いて、宇野昌磨選手でした。

 

第二回は、「全日本選手権 直前インタビュー」。

 

かなり内容が深くて、試合を見ていないと何のことかわからないくらい、

点数の出方についての考察もありました。

 

点数や順位にあまり興味がなくて、

いつも漫然と昌磨の演技を堪能している私は😅

グランプリファイナルの採点表を見直して、

セカンドマークを確認してしまいました。

 

採点競技をやる以上、点数の出方も今後の取り組みの一つの参考になる…というような話があり、興味深かったです。

 

ただ、前回の激闘録の「シーズン直前」、今回の「全日本直前」、

世界選手権前、シーズンが終わった今…と、

昌磨が、今後の練習や目指す方向を、その都度熟慮しているのを感じました。

 

現時点では、「表現と向き合う」「自分の目指す表現を突き詰める」といったことが

一つのテーマになっているようですが、

今後も、いろいろな経験を経ながら、都度、ゆるやかに変化していく可能性もあると思いました。

 

現在、世界選手権二連覇の王者として、

男子シングルを引っ張っているわけですが、

ISUのトップ交代、ルール変更などの様々な思惑によって、

また、昌磨の足のコンディションによっても、

昌磨の立場は変わっていくかもしれないと思っています。

 

ただ、確実に実感しているのは、

昌磨が男子シングルに与えた影響です。

 

FODのインタビューの中で、

「失敗もスポーツの醍醐味の一つ」という昌磨の言葉がありました(前後の文脈省略)。

 

私は、「守りに入らずに攻める」という昌磨の姿勢に共感し、

興奮し、拍手喝さいしてきました。

 

以前は、ジャンプで転倒したら、

「どうしよう」と震えたり、落ち込んだりしたものでしたが、

今では、「あ~れ~😂」という感じで、おもしろがってしまっている時もあります。

 

昌磨の「失敗してもいいから挑戦する」「失敗こそ学びの場」という姿勢は、

国内外の後輩たちに勇気を与え、スケーターの技術を押し上げたと思います。

 

「ここ一番の大事な試合で、成功する確率の低い4回転ループや4回転ルッツ、4回転アクセルに挑戦する」というのは、

以前ならコーチが許さなかったと思うし、選手も避けていたと思います。

 

でも、トップにいる昌磨が、

時には「これでもか」っていうくらい転倒し、

それでも感動やエネルギーを放出する姿を見て、

挑戦する選手が増えたように感じています。

 

三浦佳生、佐藤駿、鍵山優真、コンドラチュク、マッテオ君、マリニン君…、みんなみんな守りに入らない。

失敗したら、「うーん、あとちょっとだったのに悔しい」と、笑顔で語って次に行く。

ジャンプの習得途中の映像も、堂々と公開する。

 

私は、そういうスケーターが大好きです。

 

昌磨はまた、「フィギュアは、ジャンプと表現力を兼ね備えたスポーツであることを忘れられないように、僕がこれからも体現していければ」とも話していました。

 

高難度ジャンプを極限まで構成に入れて、

尚且つ、並外れた芸術性で引き付ける。

 

昌磨は間違いなく、「フィギュアはジャンプと表現力を兼ね備えたスポーツ」を、

世界に示したスケーターだと思います。

 

さらに言えば、「トップ選手同士が、競えども敵対するのではなく、みんなで向上する。しかし、単なる“お友達関係”とは一線を画す」という空気も、

 

すばらしいスケーターではあるが、「コミュニケーション力がケージ・タナカほど高くない」(本人談)、という、宇野昌磨流リーダーシップの成せる業ではないか…と、思っています。