こんばんは。
ネーベルホルン杯以来、
友野一希選手のフリー『Halston』を、1日1回は見ています。
シミシミ、シミシミと、心に沁みてくる演技なので、
静かな夜に見たくなっちゃうんですよね。
フリーの演技は中毒性があってリピが止まりませんが、
私が“さらに”衝撃を受けたのは、
ショートの『Underground』でした。
ザ・アイスで見たときも、なんだか泣けてくるプログラムだったのですが、
ネーベルホルン杯で見たときは、
「これ、本当に友野くん??」と、滑走順を確認しました(うそ😝)。
衝撃を受けたのは、まず、腕の使い方です。
そして、全身のラインの美しさと、別次元にコマを進めた表現力でした。
4回転サルコウが決まった後の腕のラインなんて、
現地観客同様、「キャー」ですよ。
友野選手と言えば、ダンスが得意なことは知っていましたが、
試合では、どちらかというと、明るく元気で、最後のステップで会場が大盛り上がり。
「サンキュー、ありがとうぅぅ」と、楽しい気分で帰路につく…という感じでしたが、
曲が速すぎたのか、手足が伸び切る前に次の動作に入っている印象でした。
それが、『Underground』は、「うっ、美しい」と驚くレベル。
「調子いいね」とか「うまくなった」とかいう範囲の変化ではなく、
“大化け”と表現するレベルの変化でした。
フリーも、静寂の中で物語を進行していく力に、圧倒されました。
島田高志郎選手のフリー『死の舞踏』も、
ドリーム・オン・アイスで見たとき、
「高志郎くん、化けたな」と思いました。
邪悪さも秘めた演劇的な舞に、
心臓をわしづかみにされました。
ネーベルホルン杯のときは、息継ぎもできずに、演技を凝視。
ピアノの鍵盤の上で、不敵な笑みを浮かべて踊る悪魔が浮かびました。
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』っていうアニメーション映画、ご存知ですか?あのイメージです。
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シーズン中盤に向けて、
“気品をたたえた邪悪味”が増していってくれると、
見るのが楽しみすぎる(個人的希望)。
そして、最近の高志郎くんは、
ジャンプの着氷が美しく、着氷後の表情が高貴ですよね。
「手足が長いですが、何か?」みたいな。
ワンピース・オン・アイスのサンジの時も、そうでしたよね。
ネーベルホルン杯を見てから、
友野くんの『Halston』と高志郎くんの『死の舞踏』を、
ジャパンオープンの最前列で、
かぶり付きで見たい気分になっています。
今頃思っても、遅いですけども。
北京オリンピックの次の年に、
宇野昌磨選手が大化けしたのは、私にとって驚きでした。
すでに高いレベルに達した選手が、
「今までとは次元が違う」と、はっきりわかるレベルで進化するなど、
予想だにしなかったからです。
フリー『G線上のアリア』は、前年の『ボレロ』とも、
明確に違うレベルの演技だった、と素人の私が断言できるほどの進化でした。
でも、失礼ながら、
友野くんや高志郎くんが、これほど大化けするとは、思っていませんでした。
本当に、本当に、失礼すぎる暴言なので、怒らないでほしいのですが、
鍵山優真、佐藤駿、三浦佳生といった、
若手爆進チームに、追い越されてしまう気がしていました。
が!! しかし、しかし!!
ジャンプだけでなく、“魅せる”面でも、
こんなに大化けするなんて。
男子フィギュア、面白すぎじゃないですか?
草太くんを含む、ベテラントップ集団が、
さらに高みを目指して、ぐぐっとバーを上げていく様子に、
感嘆しきりの今シーズンです。