こんにちは。時間が経ってしまいましたが、
スケート・アメリカの女子フリーのお話です。
メダルを獲った3人の演技よりも、
アンバー・グレン選手の演技が記憶に残っています。
もう、すべてが美しすぎて、だけど、切なさもあり、
見終わって茫然自失で、ブログを書く気分になれませんでした。
SPで3位につけたアンバー・グレンのフリーは、
『エクソジェネシス』。
*演技を見返す勇気がないので、記憶だけをたどって書きます。
コールされた瞬間から、ゴージャスで、とんでもなく輝いていたアンバー。
リサ・マッキノンの衣装、カラーもストーンも、最高に似合ってた。
情感たっぷりに、音楽に溶け込んで動き出す。
跳んでほしい。回避しないでほしいと願いながら…、跳んだ3A!!
今まで見た女子の3Aの中で、最も美しい着氷の一つだったと思う。
ボードの暫定GOEは、2.20。完璧でしたよね?
語り継がれる女子の3Aだと思います。
その後も、コンビネーションジャンプを立て続けに決めて、
アメリカの観客みんなが彼女に恋してたと思う。
そこから、徐々に調子が乱れてきて、転倒が続いて、
「頑張れ、メダルまであと少し」って祈ってたら、
明暗を分けたかもしれないジャンプを一つ、跳べなくて😨
コリオシークエンスは、美しすぎたけど、
最後のスピンでは、何かを悟ったような(絶望しているようにも見えた)表情になってて、美しすぎる演技の〆に、 「アンバー😭😭」ってなりました。
なんだろう。
プログラムの世界観と、彼女が目の前で葛藤し闘っている内面が混じり合って、
女優のようでした。
私の中では、音楽と一体になっていたナンバーワン。
前半の、彼女がついに試合で3Aを成功させた感動と、
後半のちょっぴりほろ苦い展開で、見終わって、腑抜けのようになってしまいました。
アンバー本人のインタビューによれば、 初めて試合で、しかもホームで3Aを成功させた興奮で、アドレナリンが出過ぎて集中力を失ってしまったとのことでした。
私にとっては、忘れられない演技となりました。
上位3人と日本代表の感想
『ホワイト・クロウ』を演じたイザボー・レヴィート選手は、
表現と技術のバランスが、今回、一番取れていたように感じました。
カーニバル・オン・アイスで見たときよりも、
感情が込められ、伝わってくるものがありました。
ジャンプは、回転不足を取られがちですが、
丁寧に辛抱強く、最後まで集中していて、すごいなぁと思いました。
ルナ・ヘンドリックス選手は、
ジャパンオープンで見たときは、プログラムがバラバラな印象でしたが、
かなり練習して、まとめてきてました。
優勝できてひとまず、よかった。
ただ、曲にあまり乗れていないというか、
本人が曲を楽しんでいる感じはしませんでした。
インタビューでも、「シーズンの準備が遅れて大変だった」と語っていたので、
スケアメに出るのは簡単でなかったと思います。中国杯で、このプロが爆発するといいな。
そして、来シーズンは、ジャパンオープンには、来てくれないかも。
銅メダルのニナ・ペトロキナは、
私のメダル予想が、金 ヘンドリックス、銀 レヴィート、銅 ペトロキナか吉田陽菜選手だったので、順当かな。
エストニア代表として、国際大会でも実績がぐんぐん上がってきている選手です。
が、端正な演技が、あまり印象に残りませんでした。
吉田陽菜選手は、冒頭の3A、跳んできましたね!!
惜しかったー。ナイスファイト。
その後も、スピードが落ちることなく、生き生きとした滑りでフリーは3位でした。
吉田選手はとても輝いていたと思うのですが、
「鶴をイメージした」というプログラムの「テーマ」が、
難しすぎるのではないかと思ったりしていますが、どうなんでしょうか。
しかし、「フィギュアスケート日本代表2023ファンブック」によると、ローリー・ニコルが温めてきたテーマのようなので、それを託されるのは、光栄なことですよね。
次回の中国杯では、鶴が完成しているかも。
フリー3位。けど、ジャッジ9番の方、それはない…。
千葉百音選手は、アクセルで転倒してから目に見えて様子が変化したので、
靴のエッジがゆがんだりしたのかなと、心配になりました。
演技後のインタビューで、「ハイレベルな大会でハイレベルな選手に囲まれて、緊張してしまった」と話したようです。
いい経験になったそうです。
河辺愛菜選手は、『ボレロ』に気後れしているように見えました。
何かの記事で、「ケヴィン・エイモズ選手の演技を見て、自分とはレベルが…」みたいなのを読んだ先入観かもしれません。音楽もコリオの傾向も、似ていましたものね。
表情がつらそうだったので、見ていてつらかったです。
もうすぐに、カナダ大会ですね。みんな出発する頃かな。