こんばんは。今日は、昌磨関連の話題もあったのですが、
欧州選手権のことを書いてしまわないとすっきりしないので、
欧州女子フリーの優勝争いを見ながら、勝手にドキドキした話を。
欧州シニア女子は、4回転や3Aを跳ぶ選手がいません。
男子であれば、4回転ジャンプ1本で、いくらでも順位がひっくり返ると思うのですが、
女子は、トップのジャンプ構成がほぼ同じなので、
ミスをしないこと、出来栄え点をコツコツ積み上げていくことが、順位を左右します。
私だったら、緊張して自滅しそうですが、
女子トップ3の忍耐、集中力、度胸がすごくて、圧倒されました。
そして、ちょっぴり「あれ??」と思ったことがあったので、聞いてください。
最終グループの滑走順は、SPの点数順ではなく、抽選です。
トップ3が滑る前のトップは、スイスのリビア・カイザー。
ほぼノーミスの会心の演技に、
本人の内側から、しあわせがどんどんあふれてくる様子に、感動しました。
衣装も美しい…
194.72で、暫定トップに立ちました。
で、2人割愛させていただいて🙏SPトップのルナ・ヘンドリックスが登場。
ビヨンセ&マドンナによる『Break My Soul』ですが、私は、上半身とは独立して、腕をやたらに振り回すこのプロのコリオが、好みではありません。(ヘンドリックスのスケーティングは好きです)
座ってジャンプしながら、腕を上下にブンブンするコリオも、特徴的ではあるけれど、どーなんだろう🤔
それはさておき、これ以上ないくらい、のびのびはつらつと演じていて、気持ちよさそうでした。
ジャンプは、両足着氷に見えたものとか、ちょっとグラッとしたかも…とか、万全な出来とは言えなかったかな。
暫定の技術点は、トップのカイザーと大差がありません。
天下のルナ・ヘンが、割ときわどくないですか?
しかし、SPは、カイザー(66.31)でルナ・ヘン(74.66)なので、8.35点の差があります。
PCSの差もあるので、ここはルナ・ヘン>>カイザーで間違いないでしょう。
フリーは、138.59で、暫定トップに。
続いて、アナスタシア・グバノワの『Caruso』。
ルナ・ヘンドリックス選手の後で、緊張するかと思ったのですが、
グバノワ選手の精神力が、強靭すぎ。
全然ミスをしないんです。
しかも、上半身の動き、腕の動き、すべてがやわらかく調和していて、こういう演技は大好き。
いい♡すごくいい♡
暫定の技術点は、ルナ・ヘンドリックス選手を、2.79上回りました。
すごい!
しかし、SPは、グバノワ(68.96)、ルナ・ヘン(74.66)で、点差は8.7。
私は、グバノワの演技のほうが好みだったけれど、
総合点では、ルナ・ヘンを上回れないと思います。
フリーは、ルナ・ヘン138.59、グバノワ137.56で僅差でした。
最終滑走は、ルナ・ヘンの同胞ベルギーのピンザローネで『スパルタカス』。
ミスをしないことで知られているピンザローネですが、
さすがに欧州の最終滑走では、緊張して崩れると思いました。
ところが、ピンザローネは、一切ミスをしないんです。
ものすごい集中力と、美しいスケーティングで、ノーミス演技を披露し、
ガッツポーズ。コーチと振付師もハグ&ハグ。
ひゃー、すごい心臓。17歳で、この場面で、この演技。
暫定の技術点は、ルナ・ヘンを7.04点上回りました。
二人のSPの点差は、4.96。フリー技術点の差は、暫定で7.04。
私は、ピンザローネが、欧州女王になるのではないかと思いました。
実際、グリーンルームのヘンドリックス選手は、
心配そうな表情で、ずっと脚を動かしていました。
結果は!!!
ビンザローネ選手のフリーは、132.59で3位。
えっ、そうなの??
はい、そうです。
qが4つ。どこかで見た…
フランス杯と今回を比較するとあれですが、
フランス杯では、qなし。
今回は、ジャンプの回転不足が多かったってことでしょうか。
NHK杯のときも、冒頭のコンボとループにqがついてました。
よく見ると、回転が足りないのかな??
総合で3位になりました。
私の演技を見た印象は、グバノワ>>ペトロキナ>>ヘンドリックスだったのですが、
三人三様にメダルを喜んでいたので、みんな満足しているということでOK?
🥇ルナ・ヘンドリックス ベルギー
138.59 / 213.25
🥈 アナスタシア・グバノワ ジョージア
PB 137.56 / PB 206.52
🥉 ニーナ・ペトロキナ ベルギー
132.59 / PB 202.29
ベルギーに初の欧州金メダルをもたらした涙のルナ・ヘンドリックス。
演技を楽しみ、思いがけない2年連続の表彰台に喜びをかみしめるグバノワ。
大舞台でオオトリでノーミスでガッツポーズで、初の欧州表彰台を手にしたペトロキナ。
みなさん、すばらしい精神力と勇気をお持ちで、ひれ伏すしかありませんでした。
世界選手権を思い浮かべながら、かおちゃんを思い浮かべながら、
技術点で差がつきにくいから、ノーミスが大前提で
女子の表彰台は大変だなぁと思ったのでした。