オオナゾコナゾ

種子島ぴー/九州出身、東京在住。夫と二人暮らしです。旅行のこと、フィギュアスケートのこと、香港のことを中心に、右から左へ流せなかった大小の謎やアレコレを、毒も吐きながらつづります。

欧州女子フリーを見ながら思ったこと

こんばんは。今日は、昌磨関連の話題もあったのですが、

欧州選手権のことを書いてしまわないとすっきりしないので、

欧州女子フリーの優勝争いを見ながら、勝手にドキドキした話を。

 

欧州シニア女子は、4回転や3Aを跳ぶ選手がいません。

男子であれば、4回転ジャンプ1本で、いくらでも順位がひっくり返ると思うのですが、

女子は、トップのジャンプ構成がほぼ同じなので、

ミスをしないこと、出来栄え点をコツコツ積み上げていくことが、順位を左右します。

 

私だったら、緊張して自滅しそうですが、

女子トップ3の忍耐、集中力、度胸がすごくて、圧倒されました。

そして、ちょっぴり「あれ??」と思ったことがあったので、聞いてください。

 

最終グループの滑走順は、SPの点数順ではなく、抽選です。

トップ3が滑る前のトップは、スイスのリビア・カイザー。

 

ほぼノーミスの会心の演技に、

本人の内側から、しあわせがどんどんあふれてくる様子に、感動しました。

 

 

衣装も美しい…

194.72で、暫定トップに立ちました。

 

で、2人割愛させていただいて🙏SPトップのルナ・ヘンドリックスが登場。

ビヨンセ&マドンナによる『Break My Soul』ですが、私は、上半身とは独立して、腕をやたらに振り回すこのプロのコリオが、好みではありません。(ヘンドリックスのスケーティングは好きです)

座ってジャンプしながら、腕を上下にブンブンするコリオも、特徴的ではあるけれど、どーなんだろう🤔

 

 

それはさておき、これ以上ないくらい、のびのびはつらつと演じていて、気持ちよさそうでした。

ジャンプは、両足着氷に見えたものとか、ちょっとグラッとしたかも…とか、万全な出来とは言えなかったかな。

 

暫定の技術点は、トップのカイザーと大差がありません。

天下のルナ・ヘンが、割ときわどくないですか?

 


しかし、SPは、カイザー(66.31)でルナ・ヘン(74.66)なので、8.35点の差があります。
PCSの差もあるので、ここはルナ・ヘン>>カイザーで間違いないでしょう。

フリーは、138.59で、暫定トップに。

 

続いて、アナスタシア・グバノワの『Caruso』。

ルナ・ヘンドリックス選手の後で、緊張するかと思ったのですが、

グバノワ選手の精神力が、強靭すぎ。

全然ミスをしないんです。

 

 

しかも、上半身の動き、腕の動き、すべてがやわらかく調和していて、こういう演技は大好き。

いい♡すごくいい♡

 

暫定の技術点は、ルナ・ヘンドリックス選手を、2.79上回りました。

すごい!

 

 

しかし、SPは、グバノワ(68.96)、ルナ・ヘン(74.66)で、点差は8.7。

私は、グバノワの演技のほうが好みだったけれど、

総合点では、ルナ・ヘンを上回れないと思います。

フリーは、ルナ・ヘン138.59、グバノワ137.56で僅差でした。

 

最終滑走は、ルナ・ヘンの同胞ベルギーのピンザローネで『スパルタカス』。

ミスをしないことで知られているピンザローネですが、

さすがに欧州の最終滑走では、緊張して崩れると思いました。

 

 

ところが、ピンザローネは、一切ミスをしないんです。

ものすごい集中力と、美しいスケーティングで、ノーミス演技を披露し、

ガッツポーズ。コーチと振付師もハグ&ハグ。

ひゃー、すごい心臓。17歳で、この場面で、この演技。

 

暫定の技術点は、ルナ・ヘンを7.04点上回りました。

 

 

二人のSPの点差は、4.96。フリー技術点の差は、暫定で7.04。

 

私は、ピンザローネが、欧州女王になるのではないかと思いました。

実際、グリーンルームのヘンドリックス選手は、

心配そうな表情で、ずっと脚を動かしていました。

 

 

結果は!!!

ビンザローネ選手のフリーは、132.59で3位。

えっ、そうなの??

 

はい、そうです。

qが4つ。どこかで見た…

 

フランス杯と今回を比較するとあれですが、

フランス杯では、qなし。

 

今回は、ジャンプの回転不足が多かったってことでしょうか。

NHK杯のときも、冒頭のコンボとループにqがついてました。

よく見ると、回転が足りないのかな??

総合で3位になりました。

 

私の演技を見た印象は、グバノワ>>ペトロキナ>>ヘンドリックスだったのですが、

三人三様にメダルを喜んでいたので、みんな満足しているということでOK?

 

🥇ルナ・ヘンドリックス ベルギー

 138.59 / 213.25
🥈 アナスタシア・グバノワ ジョージア

  PB 137.56 / PB 206.52
🥉 ニーナ・ペトロキナ ベルギー

 132.59 / PB 202.29

 

 

ベルギーに初の欧州金メダルをもたらした涙のルナ・ヘンドリックス。

演技を楽しみ、思いがけない2年連続の表彰台に喜びをかみしめるグバノワ。

大舞台でオオトリでノーミスでガッツポーズで、初の欧州表彰台を手にしたペトロキナ。

みなさん、すばらしい精神力と勇気をお持ちで、ひれ伏すしかありませんでした。

 

世界選手権を思い浮かべながら、かおちゃんを思い浮かべながら、

技術点で差がつきにくいから、ノーミスが大前提で

女子の表彰台は大変だなぁと思ったのでした。