こんばんは。台北で始まった、世界ジュニア選手権。
女子SPをネットでライブ観戦しました。
日本代表3人が、三人三様にすばらしく美しいスケーターであることに、
まず感嘆しました。
“美しい”というのは、もちろん物理的なものもあるのですが、
それぞれが自分の個性を持っていて、
それを堂々と全力で出して、スケートに対する真摯さが放たれていたからです。
トップバッターは、櫛田育良選手。
上品さと個性がミックスされた『レッド・バイオリン』は、
どの動作にも“意志”が見えて、美しすぎた。パリコレのモデルが滑っているかと思ったよん。
解説も、「すばらしいスケーティングスキルと成熟した演技」と絶賛していました。
64.64点でPBを更新。暫定トップに立ちました。
続いて、上薗玲奈選手の『トワイライト』。
ものすごいスピードと確かなスキル。
コンビネーションジャンプのセカンドで、着氷が乱れて手をついてしまいましたが、
これが完全な転倒扱いの減点になっていて、うーん、もったいない。
ミスしないイメージがあったのですが、そんな日もあるよね。
フリーで、全然、巻き返せるから大丈夫な選手です。
解説も、プログラムを表現することへのコミットメントを、褒めていました。
そして、島田麻央選手の『アメリカーノ』。
これを“圧巻”と言わずに何を言う? というくらい、うなるしかない演技でした。
ジャンプの着氷の気持ちよさ♡ステップのリズム感♡
ラストの高速スピンなんて、速すぎて静止画かと思いましたよ。
濱田コーチも、「今までで一番よかった」と繰り返して言っていたのに、
点数は思ったほど伸びず、72.60点。
採点表を見ると、「3F!+3T」でフリップのエッジに!が付いてました。
見返してみたけれど…うっ! 確かに。
でも、本当にすごい演技でした。
最終滑走は、シン・ジア選手。
彼女の魅力を最大限に引き出す『魅惑のワルツ』。選曲に間違いなし。
プログラム自体は、鉄板な感じで面白くはないのですが、とにかく美しい。妖精さんみたい。
そして、島田選手のあの演技のあとで、落ち着いてノーミスできる精神力はすごい。
ジャンプがふんわり高いですね。
ルッツのGOEが+2.11で(演技中はもっと高かったと思う)、ちょっとびっくり。
映像では、カメラに近づきすぎて、よくわからなかったので。
得点は73.48点で、島田選手を抑えてトップに立ちました。
私は、島田選手のフリップのエッジコールを知らなかったので、意外に感じました。
どちらもすばらしい演技で、決着はフリーに持ち越しですね。
島田選手は、3Aと4Tを持っていますからね。
それから、私は、島田選手の『アメリカーノ』が、選曲、衣装ともにどうなんだろうという気がしていたのですが(特にこの曲はジュニアにふさわしいのか?)、
今日、考えを新たにしました。
島田選手のスケート人生は、この先、相当長いので、個性的なプログラムをいろいろ試したほうが、本人も楽しいしやる気が出る。引き出しも増えるだろうな、と。
そして、今夜の『アメリカーノ』は、間違いなくこれまでで最高の出来に見えました。
日本女子ジュニアは、層が熱すぎですね。