こんにちは。
「ワールド・フィギュア・スケーティング No.95」のステファンインタビューを読んでいたとき、印象的なフレーズがありました。
「(世界選手権の)メダルセレモニーを見ながら、アイスショーで『四季』を共演したことを思い出していたけど、ぼくらのエネルギーはぴったりだった。ショーの前に数時間合わせただけで、エネルギーを合わせることができました」(P21より引用)
エネルギーを合わせる。
スケーター同士の実力が同じくらいとか、表現の傾向が似ているとかいうことも、コラボレーションの質を高めると思いますが、
「エネルギーを合わせられる」というのも、大事なポイントなんだな、と。
2018年のフレンズ・オン・アイスでの、昌磨とステファンのコラボ『四季』は、もはや伝説。
二人の間のせめぎ合う空気が、会場を本物の雪原のごとく凍り付かせて、寒いのなんのって!! 演技が終わった瞬間、トイレに走りましたよ(←うそ)
宇野昌磨vs.ステファン・ランビエール。2人の間の空気がせめぎ合う、至高のコラボ『冬』。 - オオナゾコナゾ
伝説と言えば、2016年クリスマス・オン・アイスの高橋大輔とステファンのコラボ『Anthem』も、忘れられない名作です。
スケーティングの質や表現力はもちろん、優雅さや指先の動きまでも競い合い、「どちらが音楽の化身か、とくとご覧あれ」といった感じでした。
こちらの動画リンクを貼らせていただきます。
XOI 2016完全版 Daisuke+Stephane-Anthem - YouTube
そうやって考えると、過去のザ・アイスで、三銃士、五銃士に心が躍り、いまだに忘れられないのは、
スケーターとしての格(下品な表現で申し訳ない)が同じだったからではなく、
昌磨、ネイサン、ボーヤンの放つエネルギーが合致していたから。
昌磨、ネイサン、ボーヤン、ヴィンス、コリヤダ君の内包するエネルギーが、互いに遜色なかったから。
と、改めて気づかされました。
三銃士昌磨、ネイサン、ボーヤンが滑っているところに、
遅れてヴィンスとコリヤダ君が、こぶしを握り締めて登場してきた瞬間の“絵”は、鮮烈に覚えています。
二人のパワーはすさまじく、気後れも遠慮も一切なく、むしろ、「どーだ、こっちを見てくれ」といった感じでした。
あれから月日は流れ・・・五銃士の熱量は衰えることなく、すさまじいものがありました。
- 失意の平昌からトップを走り続け、北京ですべての借りを返したネイサン。
- “どん底”を経験しながらも、トップに戻ってきて世界王者になった昌磨。
- 盲腸に苦しみながら、母国開催のオリンピックで団体・個人4度の演技を完遂したボーヤン。
- オリンピック村にいながらコロナ感染で個人戦に出られず、メンタル崩壊寸前で挑んだ世界選手権で表彰台に乗ったヴィンス。
- 病で第一線から消えたものの、コーチを変えてロシアトップに返り咲き、オリンピック代表となったコリヤダ君。コロナでオリンピック代表からはずされた艱難辛苦を経てなお、前進することを表明。
すごい。ただ、ただ、すごい。
強烈なパワーと精神力を持った5人。
また集結できればよかったけれど、もう難しいかな。
そんなことを考えながら、今年のザ・アイスのシングル男子8名のキャストを見つつ、
どんなコラボが見られるかを想像してみる。
昌磨、ネイサン、ヴィンスには、何か力強いコラボをしてほしいなぁ。
不屈の精神を持ったストロンゲストな3人。
ジェイソンとケヴィンで、“芸術性の極み”みたいなプロもご披露いただけないか。
柔軟性と身体能力の高いお二人。
軽妙洒脱というよりも、前衛的で思いっきりおしゃれなプロ!!
ケヴィンのこだわりが強そうなので、リハーサルは徹夜になりそう(笑)。
ジュンファンと友野君とマリニン君の3人で、キュートなナンバーを見たい気もするけれど、実はこの3人は、キュートな外見とは違って、硬派で強い意志を持っている選手なんですよね。
「あー、かわいい3人が出て来た~」と思わせて、
あっと驚く斬新なプロをやるっていうのはどうでしょうか。
男子だけのコラボではなく、男子×女子スケーターの組み合わせや、
りくちゃんとマリニン君でペアプログラム、昌磨とアリサでアイスダンスって線も考えられなくはない。
かおちゃんとルナ・ヘンドリックスのパワフルコラボも見たいです。
ということで、名古屋も抽選に申し込んだので、チュッキョさん、企画会議よろしくお願いします。